ニュージーランドの沖合で、大人のバンドウイルカとゴンドウクジラの赤ちゃんが寄り添って泳ぐ不思議な光景が撮影された。バンドウイルカは時に他種の子を育てることがあるというが、成長すると自分よりも大きくなる種の子を受け入れるのは大変珍しく、専門家は「自分の子を亡くし、クジラの子に母性本能が働いたのだろう」と見解を明かし、驚いている。『Stuff.co.nz』などが伝えた。
海洋保護・研究を行う団体「Far Out Ocean Research Collective」が、ニュージーランド北島にあるベイ・オブ・アイランズにてイルカとクジラの赤ちゃんが一緒に泳ぐ珍しい親子の組み合わせを目撃した。
同団体は、Facebookにてこのように記した。
「ニュージーランド北東部の沖合で、大人のバンドウイルカとヒレナガゴンドウクジラの赤ちゃんが一緒にいる姿を発見しました。このイルカはゴンドウクジラや他のイルカのグループの中で一緒に泳いでいましたが、数時間後にゴンドウクジラがこのグループから離れた際に撮影されたものです。」
この海域ではイルカやクジラたちが一緒に泳ぐ姿をよく目撃すると言い、今回ゴンドウクジラの一行がグループを去った際に、ゴンドウクジラの赤ちゃんはその場に残って1頭のイルカと寄り添うようにして泳いでいたのだ。
同団体は「私たちは写真の解析を進めていますが、このクジラの赤ちゃんがイルカを母親と認識してその場に残っていたとしたら、大変興味深い発見です」とも述べている。
海洋研究者のヨッヘン・ジーシュマーさん(Jochen Zaeschmar)は「バンドウイルカは他の種の子どもを育てることがあると知られており、通常はサイズや色が似ているイルカを育てることが確認されています。自分よりも大きい種の子を受け入れるのはとても珍しいことです」とバンドウイルカの面白い習性を明かし、