「アメリカのスイス」との異名を持つ、美しい山々に囲まれた米コロラド州オウレイに、後ろ足2本を使ってまるで人間のように歩くブリタニー・スパニエルがいる。“デクスター(Dexter、6)”という名のオス犬は2016年、交通事故に遭い前足を1本失ったという。『People.com』『9News』などが伝えている。
米コロラド州オウレイ在住のケンティ・パセクさん(Kentee Pasek)は今から5年前、ブリタニー・スパニエルの“デクスター”を飼い始めた。
デクスターがやってきて間もないある日のこと、当時1歳ほどだったデクスターが家から逃げ出し、ケンティさんは近所の人と手分けして探し始めた。
ケンティさんは「デクスターは近くにいたシカの臭いを嗅ぎつけ、後を追っていたようです。デクスターを最初に見つけたのは夫のティムで、公園を通り抜けた後に、道に飛び出し事故に遭ったのです。デクスターの2本の前足はトラックの車輪の下敷きになっていました」と当時を振り返り、このように続けた。
「救急救命士のティムはデクスターの2本の足に止血をし、すぐに獣医のもとに運びました。ただ右前足はぶら下がっているだけの状態で、切断するしかなかったのです。残った左前足は数本のピンで固定され、約3か月をかけて手術やリハビリを続けました。事故の後は『もう助からないかもしれない』と思ったことも何度かありましたが、デクスターはなんとか回復したのです。それでも右前足が完全に元に戻ることはありませんでした。」
「事故で3本足になったデクスターは、しばらくすると後ろ足2本を上手に使って動き回るようになりました。そしてそのうち、後ろ足2本だけしか使わずに歩くようになったのです。右前足が思い通りに動かないのは分かっていましたが、それはなんとも不思議な光景でした。」
こうして2本足での歩行が板についてきた頃、