生まれたばかりで体長2インチ(約5センチ)の子ガメ達は水のある川の方へ進み出す。大量の子ガメが行進する様子は、海外メディアで「カメの津波」と表現されている。
膨大な数の卵を産むのは「自然界を生き残り次の世代へと繋いでいくための戦略の1つ」と説明するカミラさんは、「このように大量の子どもを産むカメは、世界規模で見ても数種類しかいません。有名な例ではヒメウミガメやアオウミガメですね」と述べている。
自然の神秘を感じる素晴らしい映像だが、この子ガメ達の中で生き残ることができるのはわずか1%以下とのことだ。
「アメリカ海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration )」によると、子ガメ達は水辺にたどり着くまでに鳥やカニ、アライグマなどの天敵から逃げ切らなければならない。水中に到達してからも魚や鳥に捕食されてしまうこともある。ウミガメの場合だと1,000匹~10,000匹に1匹だけが成体にまで成長すると推測されている。
オオヨコクビガメは一部の地域でその肉や卵が食用として用いられており、「国際自然保護連合(International Union for Conservation of Nature)」が示す絶滅危惧種のレッドリストにも登録されている。WCSはこういった脅威から守るために研究を続けているという。
画像は『WCS Newsroom 2020年12月14日付「TURTLE TSUNAMI! WCS releases incredible footage of mass hatching of locally endangered turtle」(CREDIT WCS BRAZIL.JPG)』『WCS 2020年12月15日付Twitter「Good news: On Dec. 1, another 8,000 giant South American river turtles hatched in Brazil’s Abufari Biological Reserve.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)