海外発!Breaking News

writer : ac

【海外発!Breaking News】「私の顔を奪っても、人生は奪えない」SNSで訴える酸攻撃の被害女性がインフルエンサーに(ドミニカ共和国)

こう続けた。

「事件の後、母は酸攻撃に遭った私を直視できず、それが原因で命を落としました。また当時付き合っていた彼や友人数人が私から離れていきました。」

なおドミニカ共和国では酸攻撃をした者には5年の刑が科せられるが、エスターさんに酸をかけた男は未だに捕まっていない。エスターさんは「犯人を捕まえて欲しい気持ちはもちろんあります。ただ捕まってもたった5年で刑が終わってしまうのです。そして私が失ったものは二度と返ってこないのです」と憤る。

それでもエスターさんはなんとか立ち直り、神に感謝し、自分を失うことはなかった。現在4人の子供を持つシングルマザーであるエスターさんは、自分の経験を動画や写真でInstagramに明かしており、フォロワーは72000人を超えている。またYouTubeのアカウントも開設し、酸攻撃に対する刑の重罰化と酸の販売規制などについても語っているようだ。

「自分が美しい」と思えるようになったというエスターさん(画像は『Esther Jimenez 2020年10月26日付Instagram「Tienes sabor a miel」』のスクリーンショット)

そんなエスターさんが、メディアやInstagramで語った言葉をご紹介したい。

「『酸攻撃がなかったら』と思うことは今でもあります。でもこの9年間で、私は酸攻撃に遭った人々を支えるネットワークを見つけ、ずいぶん強くなりました。熱傷をして片目を失ってしまいましたが、私は自分の顔を隠そうとは思いません。だって今はとても幸せだし、美しいと感じるから。それに私には愛する4人の子供たち、姉妹、近所の友人、そしてフォロワーがいる。だから自分の経験を語って、同じ被害に遭った人たちをインスパイアする存在になりたいと思っています。」

なおロンドンを拠点に活動する非営利団体で、酸攻撃の根絶と被害者支援に取り組む「アシッド・サバイバー・トラスト・インターナショナル(Acid Survivors Trust International、ASTI)」によると、世界での酸攻撃の被害者は毎年1500人にのぼるそうだ。しかしこれは報告された数字で、被害に遭いながら通報しないケースも多いという。

画像は『Esther Jimenez 2020年10月26日付Instagram「Tienes sabor a miel」、2020年10月12日付Instagram「A pesar de mi quemadura perder mi ojo」、2020年10月3日付Instagram「Que linda me siento」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

今はとても幸せだと語るエスターさん(画像は『Esther Jimenez 2020年10月12日付Instagram「A pesar de mi quemadura perder mi ojo」』のスクリーンショット)

Instagramに頻繁に写真や動画を投稿するエスターさん(画像は『Esther Jimenez 2020年10月3日付Instagram「Que linda me siento」』のスクリーンショット)

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