昨年9月から今年初頭にかけてオーストラリア全土を襲った深刻な森林火災。豪首都特別地域にあるティドビンビラ自然保護区(Tidbinbilla Nature Reserve)に住むコアラたちも避難を余儀なくされていたが、このたび半年ぶりに保護区に戻ることができた。うち1匹にはお腹に赤ちゃんがいることも明らかになった。『9News』『London Evening Standard』などが伝えている。
今年初頭までオーストラリア各地で続いた未曾有の森林火災によって人家や広大な自然、コアラをはじめとする多くの野生動物が犠牲になった。ティドビンビラ自然保護区に暮らす5匹のコアラ“ジェッド(Jed)”、“ スカリー(Scully)”、“ビラ(Billa)”、“グル(Gulu)”、“イエロー(Yellow)”はオローラル・バレー(Orroral Valley)で起きた森林火災が保護区の22%を燃やす前に、オーストラリア国立大学内に設置された特別なコアラ用園舎に避難していた。
3月までに徐々に鎮火した森林火災とそのダメージの補修を経て、今月9日にようやく5匹のコアラたちは保護区に戻ってきた。しかも嬉しいことに、イエローのおなかの中には赤ちゃんが確認されたという。
野生動物チームのリーダー、サラ・メイ博士(Dr.Sarah May)は「コアラたちは自分たちの住処に戻ってきたことを完全に理解している様子で、とてもうれしそうよ」と語っている。
サラ博士によると、イエローのお腹の袋にいる赤ちゃんは3月に生まれて現在、生後3か月ほどとのこと。赤ちゃんコアラは生後5~6か月で母親の袋から顔を出すようになると言い、