スイスのチューリッヒ動物園(Zurich Zoo)で現地時間7月4日の午後、シベリアトラが飼育員を襲っているとの連絡が来園者から入った。襲われた飼育員は、動物園関係者や警察による必死の救出もむなしく現場で死亡が確認されたという。『BBC News』『The Sun』などが伝えている。
チューリッヒ動物園で4日の午後1時過ぎ、園内の緊急センターに飼育員がシベリアトラ(別名アムールトラ)に襲われているとの連絡が入り、すぐさま救助に向かった。目撃者によると事故は8~9分間の出来事で、現場には警察車両と救急車も到着したという。警察官らによるペッパースプレーやゴム弾の援護を受け、動物園スタッフらはなんとかトラを別の飼育場に移して襲われた飼育員から引き離し救出することに成功した。だが飼育員は残念ながら現場で死亡が確認された。
襲われた飼育員は55歳の女性でチューリッヒ動物園に長く勤務していたが、それ以上の情報は公開されていない。
チューリッヒ警察の広報担当であるジュディス・ホードルさん(Judith Hoedl)は「迅速な救出ながらも救うには遅すぎ、死亡に至った」と話しており、死亡した飼育員がなぜトラと同じ飼育場にいたのか、どのようにして事故に至ったのかは、警察及び検視官などによって捜査中とのことだ。
飼育員を襲ったメスのシベリアトラ“イリーナ(Irina)”は、2015年にデンマークのオーデンセ(Odense)にて誕生。同じ飼育場で暮らすオスのシベリアトラ“サヤン(Sayan)”との喧嘩で絶命したメスのシベリアトラの代わりとして2019年にこの動物園にやってきたという。
動物園のセヴェリン・ドレッセン園長(Severin Dressen)は、