小説家、脚本家、また活動家として知られるジェームズ・ボールドウィンが1960年に発表したエッセイ『They Can’t Turn Back』のくだり
「自分自身が教え込まれ、半ば信じかけていたけがれた考えのすべてを吐き出し、私にもこの世でしっかりと地に足をつけ歩んでいく権利があるのだと思えるまでには、長い年月がかかりました。」
を引用、そして自分自身と会場に呼びかけるように
「私には権利がある。あなたにも、そして私たち皆に権利があるのです。」
と語った。また
「私達アーティストは、この地球上に存在する人々の心の分子構造に影響を与えることができるのです。」
「だからやめないで。真実を語ることを決してやめないでください。」
と訴え、俳優として、また一人の人間として誇りあふれる感動的なスピーチを披露した。
ちなみにエンターテインメント業界ではエミー賞(Emmy)、グラミー賞(Grammy)、アカデミー賞(Oscar)、トニー賞(Tony)全ての受賞歴がある人物は“EGOT”と呼ばれているが、ビリーはミュージカル『キンキーブーツ』で2013年にトニー賞最優秀ミュージカル主演男優賞を、2014年には同ミュージカルのキャストアルバムがグラミー賞の最優秀ミュージカル・シアター・アルバム賞を受賞しており、このたびのエミー賞受賞により、“EGOT”まであと一歩近づいたことになる。
昨年9月にはシンガーのジョン・レジェンドがエミー賞を受賞、初のアフリカ系男性として“EGOT”の仲間入りを果たしていた。
画像は『Billy Porter 2019年9月22日付Instagram「I had a dream, a dream about you, baby.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)