台湾・嘉義県新港鄉の路上で2年前、車の中で張り込みをしていた興信所調査員2人がアイドリングによる一酸化炭素中毒で死亡する事故があった。遺族の息子が興信所に損害賠償を求める訴えを起こしていたが、このほど高雄地方裁判所は興信所に対し3万5000元(約12万6000円)の支払いを命じる判決を下した。『自由時報』『ETtoday新聞雲』などが報じた。
事故が起きたのは2017年4月26日。当時46歳だった吳さんは、同僚の王さん(当時32歳)と共に対象者を尾行していた。午後2時過ぎに2人は新港郷の路上に車を停め車内で待機していたが、午後7時50分頃に通りがかりの人が不審に思い通報。駆けつけた警察官が、口から泡を吹いて死亡している2人を発見した。
警察の調べでは当時、車はエンジンがかかった状態でクーラーがついており、鍵はかかっていなかった。また、王さんは午後3時過ぎまで携帯電話でメッセージのやりとりをしており、友人とのLINEで「車内は暑くて息苦しい」と書いたのが最後だった。車内に練炭を使用した形跡はなく遺書も見つからなかったため、警察は長時間のアイドリングによる一酸化炭素中毒死と断定した。
呉さんの遺族は、連続勤務させられていたうえに決定的瞬間を撮るため車内に隠れて張り込むよう命じられていたとして、過労の上での一酸化炭素中毒死を訴え、