南アフリカでよく発生する海洋生物に関連した事故は、サメに襲われることだろう。しかし今回起こった事故は、珍しいことにクジラに飲み込まれそうになったというものだ。『TimesLIVE』など複数のメディアが伝えている。
珍しい体験をしたのは、南アフリカ・ポートエリザベスに20年以上住むライナー・シンフさん(Rainer Schimpf、51)。シンフさんは海洋環境保護に力を入れたプロのフォトグラファーであり、海洋アドベンチャーのツアーガイドでもある。シンフさんはここ15年、イワシが捕食者から身を守るために何万匹も集まって美しい球体を作る「ベイト・ボール(イワシ玉)」とそれをエサとして集まる捕食者の様子を海中撮影していた。
毎年決まった時期に発生するイワシの大移動は「サーディン・ラン」と呼ばれ、イルカ、サメ、カツオドリ、ペンギンそしてクジラなどがイワシを食べに集まってくる。その光景は非常に貴重なものであり、ダイバー達にだけでなくツアーとしても人気がある。
その日シンフさんらは、ポートエリザベスから46キロ沖合でベイト・ボールを発見した。天気は快晴、波もなく撮影には最適の環境であった。多くの海洋動物が集まっている中、クジラもやってきた。そしてクジラがイワシの群れを飲み込んだとき、シンフさんもクジラの口に入ってしまった。
美しい光景に夢中になっていたシンフさんは、