イギリスでは法律に則り視覚障害者は盲導犬を公共の場へ連れていくことを許可されている。しかしこのほど無知な警備員が、盲導犬を連れた視覚障害者の男性に対してショッピングモールからの退去を命じた。『Essex Live』『KentOnline』などが伝えている。
ケント州ダートフォードにあるショッピングモール「Bluewater(ブルーウォーター)」で3月2日、理不尽な出来事が起こった。
モール内で家族と一緒に買い物をしていたサウスエンド在住のポーリーン・レッチフォードさん(61歳)は、盲導犬を連れた男性と彼の妻らしき女性が警備員に何か言われている光景を目撃し、その様子を動画に収めた。ポーリーンさんは英メディアで次のように話している。
「30代ぐらいの男性の奥さんが店に入ろうとしていたんですが、男性は盲導犬を連れていたので店先で待っていました。私たちは犬がとても可愛かったので目を留めたんですが、男性は決して犬を店の中へ連れて入ってはいませんでした。すると警備員が彼と店から出てきた女性に近付いて、『モールから出てください。犬は立ち入り禁止です』と言ったんです。」
その女性は「彼は視覚障害を抱えていて犬を連れて歩くことを許可されている」と丁寧に説明した。しかし警備員は、男性にモールから出て行くよう繰り返し命じていたという。この光景を見てポーリーンさんは怒りに震えた。
「標的にされた男性をとても気の毒だと思いました。あんな対応は男性にとって侮辱でしかありません。彼らがやり取りをしている間も犬はとてもおとなしく、よく訓練されているようでした。あの警備員がしたことは無知で悪意ある行為です。」
ポーリーンさんだけでなく、このやり取りを聞いて他の客も男性の周りに集まってきた。すると警備員はいかにも面倒臭そうな態度を取っただけで、