12月12日、南アフリカの東ケープ州エノホ・ムギジマ(Enoch Mgijima)市役所の前に、放牧地の要求、さらに家畜の安全を守るため放牧地にフェンスを設置してほしいと農家関係者が集まった。彼らは、この要求の主役ともいえる牛とともにデモ行進を行った。
コマニ(Komani)農業協同組合のゾラ・マゴコザ会長は「我々は狭い場所で多くの牛を放牧するという不便さを長期間抱えている。また放牧地にフェンスがないので、牛が間違って道路に出てしまい、地方自治体の当局に捕獲されてしまうという問題もある」ということで、放牧地の拡大及びフェンス等安全面の強化を求めている。
以前からこの問題について、コマニ農協があるLukhanji地方自治体に訴えており、自治体は2016年の選挙前にこの問題について検討すると回答していた。しかし選挙後、この地方自治体が他の自治体と合併、新たにEnoch Mgijima地方自治体となり、コマニ農協の窮状に対応する気配がない。業を煮やした農業関係者は、自治体のビルまでデモ行進することに決めた。現状を理解してもらいたいという願いから、主役ともいえる牛とともに行進したのだ。
デモ当日、晴れ渡った空の下、自治体ビル前の大通りには牛が何十頭と集まり、交通は遮断されてしまった。牛の周りには農業関係者が立ち、