家族の前から忽然と姿を消し、何年も行方不明になっている人はどこの国にも存在する。その間、家族は「きっとどこかで生きている」と希望を持ちながらも、愛する者が姿を消してしまった事実について悩み苦しむ日々送らなければならない。このほど英グレーター・マンチェスターで、昨年のクリスマス前に行方不明となってしまった女性の家族が失踪から半年経った今、再びメディアに訴えた。『Manchester Evening News』が伝えている。
グレーター・マンチェスター内トラフォードのヘイルに住むマリー・スコットさん(当時57歳)は、昨年の12月18日を最後に姿を消した。その日、自宅を出てからのマリーさんの足取りは、断片的ではあるが街に設置された監視カメラから明らかとなっている。だが午後12時半頃に路面電車に乗る姿や誰かに道を尋ねているような姿、またウロウロと歩き回る姿などが映し出されているだけで、マリーさんがどこへ何をしに向かったのかは掴めなかった。
それから2週間後、警察はマリーさんの姿が消息を絶った18日に同じくグレーター・マンチェスター内のベリーという街の監視カメラに映っていたことを突き止めた。マリーさんは路面電車やタクシーを利用してそこまで出向いたとされているが、家族によるとその土地はマリーさんとはなんの関わりもない場所という。しかし母親の姿がそこで見られたと知った長男スチュアートさん(37歳)は、ベリー近辺でマリーさんが行方不明であることを記載したチラシを配り、タクシー乗り場やエリア内のホテルにも足を運んで母親についての情報提供を呼びかけた。その間は警察でも森や川などを含めて広範囲にわたり、マリーさんの捜索に尽力した。しかし半年たった今でも、マリーさんの行方はわかっていない。スチュアートさんは捜査にあたった警察や、協力してくれた市民に深い感謝の意を示しながらも、