世の中には五体満足で誕生した子供を平気で捨てる親もいれば、どんな姿で生まれようが我が子に注ぐ愛情を一片も欠くことが無い親もいる。このほどカンボジアから、無脳症で頭部が陥没して生まれた我が子のために、治療費を必死で集めている両親のニュースが届いた。『The Sun』『Metro』などが伝えている。
プノンペンから約160キロ離れたトボンクムン州ポニェ・クラエク地区に住むスレイさん(Srey)とヘングさん(Heang)夫婦の間に今年2月、女児アー・ニースちゃん(Ah Neath)が生まれた。しかしアーちゃんはすでに大きな疾患を抱えており、夫婦はもとより医師らもその痛々しい姿に驚かざるを得なかった。
医師によると、無脳症を患っているためアーちゃんの一部の脳と頭蓋骨が欠損しているとのことだった。そのため頭頂部が陥没しており、しかも後頭部は大きく突き出て、仰向けに眠ることもままならないように見える。
アーちゃんは生まれてすぐに酸素吸入をする日々を過ごした。病院で2か月過ごした後、今は退院して自宅で療養しているものの、これまで無脳症に対する治療は施されていない。
両親はアーちゃんの治療費のために家と土地を売却したが、それでも娘を救うための充分な資金は賄えていないという。母親のスレイさんは今の状況をこのように語っている。
「アーが生まれた時、すでに大きな問題があることに気付きました。私は何日も泣き続け、娘の治療のため人々に寄付を頼みました。裕福とは言えない私達は、家と土地を売り資金をかき集めているのです。」
「娘は頭部が完全な状態ではありません。私達はこの子の命を存続させるために、必死でこの困難に立ち向かおうとしています。唯一の望みは治療が可能な医師が名乗り出てくれることか、国外の医師が手を差し伸べてくれることです。」
両親はアーちゃんをプノンペンの病院に連れて行く予定だが、