人命救助に奔走する救急隊員を乗せた救急車をタクシー代わりに悪用する人は、残念ながらどこの国にも存在する。このほど米ペンシルベニア州で、妊娠を偽り救急車を呼びつけた女が逮捕され罰金を科せられた。『CBS Pittsburgh』『New York Post』『Metro』などが伝えている。
3月20日、ペンシルベニア州ウエストモアランド郡グリーンズバーグに住むリーアン・アームストロング(25歳)は、車で20分ほど離れた場所にある同郡ラトローブで前夜、家に帰る交通手段や現金もなく外で一晩過ごさなければならなくなった。そこで一刻も早くグリーンズバーグに帰りたいという一心から、「妊娠中で問題を抱えている」と救急車を要請。駆けつけた救急隊員は、アームストロングをラトローブからグリーンバーグのExcela Health Westmoreland Hospital(エクセラ・ヘルス ウエストモアランド病院)の緊急外来へ搬送した。
ところが診察を受けることもなく部屋を出たアームストロングは、救急車に同乗し緊急外来の待合室で待っていた友人男性と一緒に病院から立ち去った。救急車サービスが搬送時にアームストロングの氏名や住所を登録していたことから、グリーンズバーグ警察がアームストロングのアパートを訪ねた。この時、アームストロングは屋根裏部屋に隠れていたという。しかし結局、妊娠が嘘であることを認め、家に早く帰りたかったために救急車を呼んだと供述した。さらに警察はアームストロングの自宅から大麻の入った袋や、デジタル計量器など麻薬関連の道具を発見した。
アームストロングにはサービスを悪用した罪で800ドル(約85,000円)の罰金刑が科せられることとなり、