自閉症の児童とそうでない子を区別するために、自閉症の児童には蛍光色の警告用ベストを着させている学校側。「両親との話し合いで決められたこと」という言い分に、ある母親は「詳細など知らされていなかった」と反論した。自閉症の息子にベストを着せられた母親が、このほど英メディアにその怒りを訴えた。『real fix』『The Sun』『Metro』などが伝えている。
英ロンドン西部ウエスト・ドレイトンのチェリー・レーン小学校にチャーリー君(6歳)を通わせている母親ジョアン・ローガンさん(42歳)は、自閉症であるチャーリー君への学校側の対応を「明らかな差別」として怒りを露わにしている。
2月22日、チャーリー君は学校の昼食時と昼休み時間に蛍光色の警告用ベストを教師らに着用させられたという。その話をチャーリー君から聞いたジョアンさんは激怒した。
「学校から帰って来た息子は、自分がされたことを泣きながら私に話したのです。確かに以前、学校からベスト着用の話が出たことはありました。ですがその理由について、きちんとした説明を私は受けていません。息子が自閉症だということを故意に区別し、周りに明らかにするためにこのような蛍光色のベストを着させることが、学校側は最善策だと思っているのです。700人ほど児童がいる中で、自閉症の子は他にもいます。なのにこの日、息子はクラスでたった一人だけこのベストを着せられたんですよ。これは、差別以外に他なりません。」
ジョアンさんは、長女マリーナさん(20歳)とともに苦情を訴えようと学校に出向いた。ところが教師の誰一人として、チャーリー君がベストを着用しなければならなかった状況などを話そうとはしなかった。それどころか、ある教師からは「あなたの息子にベストを着用させることは適切な判断だ」と言われてしまったそうだ。
「学校長と直に話しをするまで5日間も待たされました。教師らの対応にはとてもショックを受けています。息子は昼食の時間にも他の児童から引き離されていますし、その後の昼休みでも友達と遊ぶことを許されていません。学校側は、昼食時間に1人だけ友達と会ってもいいと息子に許可を出しているようです。学校からは息子が他の児童を蹴ったり叩いたりすると非難されていて、多少の問題を抱えていることは私も知っています。それ以降、息子はベストを着せられているようですが、自閉症の子とそうでない子の区別をあからさまにするのはいかがなものでしょうか。」
そう明かしたジョアンさんは、学校側からチャーリー君が他の児童に暴行しているといった報告を受けた際に、確認のため監視カメラを見せてほしいとかけあったそうだ。ところが実際に見てみたところ、息子が暴行を働いているような姿は捉えられていなかったという。
ジョアンさんにはマリーナさんをはじめ、ブレンダン君(18歳)、リートン君(16歳)、TJ君(12歳)そしてチャーリー君という5人の子供がいるが、