自閉症の子を持つ親は、周囲の理解が得られないことが多々ある。このほど英グロスタシャー州で、自閉症の息子を持つ母親が匿名の近隣住民から手紙で非難を受けるという出来事が起こり、『The Sun』『Gloucestershire Live』『Mirror』など複数メディアで報じられた。母親はショックを受けながらもFacebookで反論したが、このニュースを知った人々からは賛否両論の声が寄せられている。
グロスタシャー州バークリーに住む2児の母ジェシカ・グリーンさん(27歳)は、自閉症スペクトラムの息子ヘンリー君(3歳)に対して苦情が綴られた手紙を受け取りショックと怒りを感じた。
ヘンリー君は言葉を発することができず、音を立てたり悲鳴をあげることでコミュニケーションを取っている。自宅庭でよく遊んでいるというヘンリー君だが、楽しくなるとつい叫んでしまうことが近隣住民を不快にさせたのだろう。その匿名の手紙には、このように記されてあったという。
「家の外で連続して叫び声をあげる子供の責任は、親が持つべきではないのでしょうか。私たち住民はあなたの子供の悲鳴にうんざりして我慢の限界です。あなたの子供のことはみんなが噂していて、親が育児放棄しているのではと言う人もいますよ。何もせずに四六時中子供を叫ばせるなんて尋常ではないし、自分勝手です。通りを隔ててあなたの子供の金切り声が聞こえてきたら、住民は庭で寛いでいられませんよ。去年は何も言わずに我慢していました。今年は子供も少しは成長するだろうと思っていましたが、一日中悲鳴をあげて、ますます酷くなっているじゃないですか。これは反社会的行為です。住民の迷惑を考えて何らかの対応をしてください。さもなければ協議会に報告し、児童福祉サービスにも通報せざるを得なくなります。」