19世紀のフランスを代表する印象派画家、彫刻家のひとり、エドガー・ドガ(Edgar Degas:1834年7月19日~1917年9月27日)。鋭い観察眼と室内での入念なデッサンによる線描重視のスタイルは、後の印象派画家とは一線を画しているともいわれている。
そんなドガの作品『Les Choristes(英名:The Chorus Singers、時にはThe Extrasと呼ばれることも)』がこのほど仏パリ郊外を走行していたバスにて発見され、大きな話題となっている。今月16日、マルヌ=ラ=ヴァレ(Marne-la-Vallée)の高速道路に設けられた検問所で職員がバスの車内を点検。そこで荷物室に残されたスーツケース内から“Degas”のサインを持つ絵画作品が見つかった。
スーツケースの持ち主について問われるも乗客のすべてが「自分のものではない」「知らない」と答えたため職員はその絵画を専門家の手に委ね、鑑識がなされた結果、本物に間違いないとの答えが得られたという。『Les Choristes』はドガによる1877年の作品で、モーツァルトによるオペラ『ドン・ジョヴァンニ』の合唱シーンを描いたもの。日本円にして約1.04億円の価値があるとみられており、