TBS系金曜ドラマ『アンナチュラル』は主人公の法医解剖医・三澄ミコト(石原さとみ)が所属する架空の研究機関・不自然死究明研究所(通称:UDIラボ)を舞台にした法医学ミステリーである。それのみでなく、彼女たちが「死」の真相を追及する姿を通し「社会問題」を浮き彫りにさせようと試みる意欲作でもある。
第1話では「院内感染」、第2話は「自殺系サイト」、第3話は「裁判の裏側」が1つのテーマだった。そして2月2日に放送された第4話は工場の「長時間労働」に切り込んだ。
大人気で飛ぶように売れている「しあわせの蜂蜜ケーキ」を製造する工場の従業員・佐野祐斗(坪倉由幸)がバイク事故で亡くなった。ミコトは養母で弁護士の三澄夏代(薬師丸ひろ子)の依頼で事故死の真相を確かめようと遺体を解剖する。
やがて工場での長時間労働による過労から居眠り運転したのではないかと疑うが、工場長の松永(春海四方)は「長時間労働などあり得ない、タイムカードで出勤・退勤時間を見れば分かる」と主張した。
残された佐野の妻・可奈子(戸田菜穂)は小学生の息子・祐(藤村真優)と幼い娘を連れてミコトたちが交渉するところに立ち会う。祐は子どもながらに工場長たちの話を聞いて自分の利益や立場ばかり考える大人の姿に怒りを覚え、「しあわせの蜂蜜ケーキ」販売店に石を投げてショーウィンドーのガラスを割るのだった。
工場で働く者から長時間労働の実態について「タイムカードを押した後もサービス残業している」という告発があり、