中国の雲南省魯甸県にあるZhuanshanbao小学校の男児が氷点下の気温の中で登校し、髪が凍ってしまった写真がSNSで拡散したが、その後この男児の身元が判明し多額の寄付金が寄せられた。英メディア『Metro』などが伝えている。
凍える気温の中、遠く離れた自宅から学校へと通う男児の姿はSNSで拡散した後、多くのメディアに取り上げられた。大変な格差社会の中国における貧困家庭の一例ではあるが、ワン・フーマン君という8歳男児が寒さに耐えながらも懸命に勉強に励む姿に心打たれた人も多く、この男児にと50万元(約860万円)もの寄付金が寄せられた。ところが政府が運営する慈善団体に集められたこの寄付金のうち、ワン君の家庭に渡されたのはわずか8,000元(約13万8,000円)だったのである。
ワン君への寄付金は、昭通市青少年育成財団を通して集められた。しかし1月16日、同財団は「残りのお金はワン君のような貧困家庭の子供たちに寄付する」という声明文を発表した。この取り決めに「これだけ多額の寄付が集まったのなら、他の貧困家庭の子供を救うのにもじゅうぶんなお金だろう」といった声もあるが、「ワン君のために寄付をしたのに、他人の子のために使われるのはおかしい」「なぜ寄付金を政府が管理するのか」といった疑問視するの声もあがっているようで、物議を醸している。
魯甸県教育局長のチェン・フーロンさんが『中央人民広播電台』に語ったところによると、政府当局がワン君に寄付金の全額を渡さない理由は「ワン君の家庭を保護するためと、まだ子供であるワン君が大金を手にしてしまうことで今後の彼の成長に悪影響を及ぼす可能性もあるから」というものだった。
泥で塗り固められただけの古い家に祖母や姉と暮らしているワン君は『Pear Video』の取材に、