昨年11月のある授賞式で、自身の受賞の喜びはそっちのけで大統領選に勝利したドナルド・トランプ氏に対し、男女不平等の問題に優先的に取り組んでほしいと訴えた「U2」のフロントマン、ボノ。引退した後のオバマ元大統領夫妻と食事を楽しむ様子が伝えられるなど、彼は社会問題や政策に無関心ではいられない様子だ。もちろんミュージックシーンにおいても「ご意見番」となりつつある彼が、最新インタビューで今時のミュージシャンや楽曲についてやや悲しげな言葉を口にした。
「音楽はすっかりガーリーな(女の子っぽい)ものに変わってしまったように思う。決して悪い意味ではなく、それは良い面も持っているよ。」
27日にアメリカで発売された『ローリング・ストーン』誌最新号において、特集インタビューでそう漏らしたのはU2のボノ(57)。今のミュージックシーンにおいて、ロックの大革命といった時代が来るような気がするかと問われ、ここ何年かにおける音楽界の状況について感想を漏らしたものであった。
今時のマーケットは女性たちをターゲットにし、アーティストも女性に好まれるような楽曲作りをするようになり、最も活躍しているアーティストを思い浮かべれば若い女性シンガーソングライターの名ばかりが挙がる…そんなことの全てを含めて「ガーリー化した」と言ったのであろうか。また人気のヒップホップにも触れ、このように述べた。
「ヒップホップは若い男の子たちが内に秘めた怒りを爆発させる唯一のはけ口。これはあまり喜ばしいことではないね。ロックでも十分に発散できるのに、それをしないなんて完全に終わってる。だったら怒りはホルマリンにでも漬け込んでおけばいいよって感じさ。とどのつまり、ロックは一体どうなってしまったんだ…!?」
16歳の時に内面に湧き上がってくるネガティブな感情を自覚し、