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writer : shiina

【海外発!Breaking News】リビアから逃亡 ゴムボートで地中海渡航を試みたシリア人難民が無事救助

「ここに奴隷として留まるくらいなら、地中海で溺死する方がいい」としてある行動を決断した。彼はトリポリ在住の知人から全長約3メートルのエンジン付きゴムボートを購入し、デーツ少量、チョコレート1個、水2本、ガソリン2缶、予備のバッテリー、コンパス1個そしてボートのオール2本を積み込むと、民兵の目が届いていないトリポリ近郊の海岸からイタリア領のランペドゥーザ島に向かい、たった1人で地中海を漕ぎ出したのだ。

航海術なくして目的地にたどり着けるものではなく、ろくな装備のない状況でのNaserさんの行動は無謀に等しい。だがNaserさんは幸運の持ち主であった。リビアを出発してから約20時間後、海岸から約40キロ離れた地点で、彼は「Proactiva Open Arms」のメンバーによって発見、救助された。「もし私達が発見しなかったら、Naserさんは凍え死ぬか、あるいは溺死していたでしょう」とGattiさんが話すように、彼は疲労困憊に加え寒さで震えていたそうだ。その後、食事と熱いシャワー、そして十分に休養する機会が与えられた後、難民認定手続きのためランペドゥーザ島に搬送された。

Naserさんの「たった1人の渡航」に「Proactiva Open Arms」メンバーはみなショックを受けたという。後にNaserさんは同メンバーに「もし救出されなかったら、私は間違いなく死んでいました。それでも今のシリアにこれ以上留まることは、もっと多くの危険を意味するのです」と話したそうだ。

画像は『PROACTIVA OPEN ARMS 2017年12月1日付Twitter「¡Salvado de milagro!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 椎名智深)

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