「がんは全てを奪ってしまうもの。でも絶対に負けたくない」―強い心で乳がんと闘うことを決めた3児の母親。しかし産まれたばかりの娘に母乳を与え続けたいという願いが叶わず葛藤していた時に、手を差し伸べてくれたのは世間の女性たちだった。見知らぬ多くの人々からの温かい思いやりに、女性は感謝の気持ちを述べている。米メディア『Inside Edition』『ABC News』『KETV』などが伝えた。
米アイオワ州アンケニー在住のジャッキー・ホルシャーさん(33歳)は今年の5月、ステージ2の乳がんの告知を受けた。第3子となる女児ジェネヴィエーヴちゃんを数週間前に出産したばかりのジャッキーさんは、上の子たちのように「2年間は授乳を続けたい」と思っていたが、治療のためにそれが不可能になり悲しむしかなかった。
そこでジャッキーさんは親友のメーガンさんに救いを求めると、メーガンさんは搾乳してジャッキーさんに提供した。また、別の友人ブランデーさんの協力で、地元のママたちもジャッキーさんのために搾乳した母乳を寄付してくれた。その量は半年間ジェネヴィエーヴちゃんに与えるには十分であったが、やはり限られた人数では限界があった。
11月3日の両乳房切除術が近づいていた頃、ジャッキーさんは乳がん治療を受けている時に共通の友人を通して知り合ったネブラスカ州オマハに住む3児の母アシュリー・ブレムさん(35歳)と再び会った。ジャッキーさんが娘に十分な母乳を与えて育ててあげることができない不安を吐露すると、アシュリーさんはFacebookや自身のブログで母乳の寄付を求める投稿をした。
実はアシュリーさん自身も乳がん闘病者であり、昨年に両乳房切除術を受けている。だからこそ同じ病と闘うジャッキーさんの葛藤が理解できたのだろう。アシュリーさんはこのように話した。
「ジャッキーさんが娘のために市販のミルクを買えばいいということはわかっています。でも彼女には、どうしても自分の子供たち全員を母乳で育てたいという強い気持ちがありました。がんは病と闘う人から多くの願いを奪ってしまうものです。でも私はジャッキーさんの願いが叶うようにサポートしたかったのです。」
この寄付の呼びかけはまたたく間に拡散し、24時間以内に予想を遥かに上回る反響があったそうだ。寄付してくれる人々から母乳を集めるために、エリアごとに収集場所を決めなければならなかったのだが、「うちの近くなら冷凍庫を貸してあげる」と申し出てくれる女性がいたり、