私たちが日々使用している身近な電気製品「家電」。時代とともに高機能で便利になるのはもちろん、核家族が増えた現代のライフスタイルに合わせてサイズがコンパクトになったり、流行に乗ってスタイリッシュなデザインになったりと進化していることは周知の事実だろう。その家電の100年の歩みを振り返るイベントが東京・新宿で開催されている。俳優・西島秀俊のナレーションとともにVRで体感できるもので、すでに参加した人は「すごい迫力がある」と驚いていた。
『Creative!体験イベント「Creative! GALLERY」in新宿』は、パナソニック家電の100年を振り返り、次の100年を考えるイベントだ。注目はVR(バーチャル・リアリティー)コンテンツ「100年のタイムツアー」。どこかレトロフューチャーな雰囲気のある白い卵の殻のようなイスに腰掛け、ヘッドホンとゴーグルを装着して、家電の歴史の旅を体感するもので、ナビゲーターの俳優・西島秀俊の耳元でささやきかけるような穏やかで温かみのあるナレーションが、さらに深い世界へと誘うようだ。
VRだけに体験者は目の前に広がる巨大な空間で、上下左右に首やイスを動かし、レトロなテレビや冷蔵庫、洗濯機などを「立体」として目撃できる。本格的に家庭の電化が始まった1960年代から現代まで、時代ごとの家電製品が次々と目の前に現れ、「あ! これウチにあった!」「懐かしい!」と思わず声をあげてしまいそうだ。わずか数分で100年の歩みを体験できるコンテンツとなっていて、VR初体験の60代女性は「とにかくいろんな情報が目の前に出てきて、ジェットコースターみたいだった」と感想を口にしていた。
VRコーナーが終わると、体験者は空間展示コーナー「Creative! LIFE WALL」へ。暮らしをイメージさせるビジュアルと家電をパネル化した展示を通して、パナソニックが提案する暮らしのイメージを知ることができるもので、内装はインテリアやライフスタイルを提案するスタイリスト・石井佳苗さんが担当している。いわば「インスタ映え」するおしゃれな空間として、これまでに訪れた何人ものインスタグラマーが写真を投稿している。その中の一人「sarasara718」さんは小さなお子さんと一緒に訪れたときの写真を何枚か披露しているが、この子が大きくなるときはまた家電は違う形態を見せているのだろう。