ポーランド中央部ウッチ近郊の町グウォブノで今月16日、34歳の女が出産直前にもかかわらず大量のアルコールを摂取し病院に搬送された。赤ちゃんは緊急帝王切開で無事に誕生したものの、血中アルコール濃度が異常な数値を示しており、今後の成長への悪影響が懸念されている。
ポーランドのニュースサイト『FAKTY w INTERIA.PL』によると、当時この女の血中アルコール濃度は0.4%で、歩行困難や意識混濁などの症状が現れてもおかしくないほどの危険な状態であったという。
彼女が出産直前の大事な時期になぜ飲酒したか、その理由は明らかにされていない。だが出産を控えた女性がプレッシャーで大量のアルコールに手を出してしまう例は以前から報告されており、この女もそうした恐れを抱いていたのであろうか。彼女の母親にも聞き取り調査が行われたが、娘が泥酔していることに「全く気がつかなかった」と話している。
女の健康状態から急きょ帝王切開が行われ、無事に男児が誕生した。だが彼女の飲酒は男児にも影響を及ぼしており、検査の結果0.3%もの血中アルコール濃度が確認された。この数値は千鳥足になったり、吐き気や嘔吐などの症状が現れる状態である。これは大人が該当する症状であるが、大人より96%もアルコール分解能力が劣ると言われる乳児にとっては命に関わる事態だ。そのため男児はすぐにウッチの病院に搬送された。幸い命に別状はなかったものの、血中アルコール濃度の尋常でない高さは今後の成長に深刻な影響を及ぼすことが懸念されている。