アメリカの空港セキュリティチェックポイントで、米運輸保安局(TSA)の職員によるしつこいほどの検査を受けている人を見かけることがある。素直に指示に従わない者はもちろんだが、中には手にしている搭乗券に「この人物には十分な検査が必要」との指示が隠されている場合があるそうだ。
もしもアメリカの空港でチェックインカウンターから渡された搭乗券にアルファベットのSが4つ印字されていたら、それはあなたが“要注意人物”とみなされた証拠だと伝えたのは英メディアの『Daily Mail』や『Metro』。セキュリティチェックではバッグからノートパソコンなどを出し、コートを脱いでベルトを外し、靴も脱ぐのが常識となっているアメリカの空港。全身透視スキャナーでは裸にさせられたような気分になるが、それが今時のテロ対策、危機管理システムであれば仕方あるまい。しかしSSSSとある搭乗券を持っている人物はさらに時間をかけたチェックが行われ、バッグの中身をくまなくチェックされ、靴下すら脱ぐよう指示され、別室に連れていかれるケースもある。もちろん抵抗すれば搭乗を拒否されるだけだ。
搭乗者が見ても何の意味があるのかまったくわからない「SSSS」の文字。これはSecondary Security Screening Selectionの略で、その搭乗者に対しては衣類から持ち物まで十分すぎるほどのチェックを行ったほうがよいという意味でカウンターからTSA職員に申し送る隠語のようなもの。ESTA渡航認証で「拒否」という回答を得たことがある人物、また機械を利用したセルフチェックインやウェブチェックインがなぜかできず、カウンターで直接手続きするように指示された場合もSSSSリスト入りして厳しいチェックを受けることがあるそうだ。