赤ちゃんを出産して間もない女性が病院のエレベーターで命を落としてしまった。出産の喜びにわいた直後のあまりにも悲劇的な事故の話題をスペインのメディア『El Correo de Andalucía』などが伝えている。
スペイン・アンダルシア州の州都セビリアにある「Hospital Our Lady of Valme」という大病院で、搬送中の産婦がエレベーターのトラブルにより死亡した。犠牲となったのは産科に入院中のロシオ・コルテス・ヌネスさん(26)。帝王切開により女の赤ちゃんを出産して三女の母親になったばかりの20日午後2時半ごろ、男性のポーター(看護補助者)が押すストレッチャーでレベル2から3に上がる際の事故であった。
問題のエレベーターに乗り込んだもののドアが2回も開閉を繰り返すばかりで上昇せず、乗り替えるためその一基からは降りることにしたポーター。彼が先に降りてロシオさんを乗せたストレッチャーを引っ張ったが、途中でいきなりエレベーターが上昇した。駆け付けた救助隊員は専門の道具による必死の救助活動を行ったが、体が2つに切断されたロシオさんは、頭部がリフトフレーム天井とエレベーターの間に挟まれている一方で、足はシャフトと呼ばれる空間に飛び出してぶら下がっていた。その複雑さゆえに作業は終了までに2時間を要したという。