writer : tinsight-takazawa

アナタは今の会社で満足してる? 転職コンサルタントが明かす、“転職”に見られる4つの理由

企業に就職した後、同じ企業で定年まで雇用され続ける「終身雇用」が日本で“必須”とは言えなくなっている。いまや、自分のスキルアップを目指したり、やりがいや好条件を求めてチャンスがあれば「転職」したいと考えるビジネスパーソンは少なくないだろう。実際に先日行われた調査では、転職経験者は約6割にのぼるという結果が出た。最近の転職事情について、現役の転職コンサルタントが実状を明かした。

総合転職エージェント「株式会社ワークポート」が今年7月、720人の男女を対象に「転職に関する意識調査」をインターネットにて実施した。それによると全体の61%が転職経験者であり、さらに転職者の76%が2回以上転職を経験していることが判明した。続けて「転職をしたことに満足しているか」と質問したところ、「満足している(32%)」「どちらかと言うと満足している(39%)」「どちらかと言うと満足していない(17%)」「満足していない(12%)」となり、約3割の人が満足していないという結果になった。

「何回転職しましたか?」

日々、転職希望者の転職に関する悩みや疑問に答えたり、その人にマッチする求人を紹介している転職コンサルタント(転職コンシェルジュ)の佐藤壮一氏によると「転職は繰り返す傾向にある」ものの「転職を繰り返すこと自体が悪いわけではない」という。「今いる会社で実現しない内容をかなえるための転職は進んですべきだと私は思います」と見解を述べた。しかし一方でせっかく転職しても満足していない実態については「転職希望者は、内定を取るのが一番の目的なので、それを焦るあまり、不満の種となる箇所にあえて目を伏せるケースがあります。内定が出て喜ぶ気持ちはとてもよく分かりますし、思わず『ここにしよう』と決めてしまいたくなるのも理解できます。でも安易に内定を承諾してしまう前に一度冷静になり、疑問や不安があるなら、人事に確認するなどして完全に解消しておくことをおすすめします」とアドバイスした。

佐藤氏によると転職者が転職する理由は大きく分けて4つあるそうだ。
1. 条件面(年収など)
2. 環境面(上司との人間関係など)
3. 家庭の事情 
4. 充実面(仕事内容)

「このうちの2つが重なったとき、転職に踏み切っていると感じています。年収が低くても人間関係が良好、あるいは社内の関係性が複雑でも仕事が面白くて頑張れるなど、不満がひとつだと他の面でまだ納得ができるんです」と佐藤氏。「あと、最近の傾向としては、ワークライフバランスが叫ばれているため、残業時間を重視する声も多いです」とも明かしたが、確かに昨今、長時間労働の改善に関するニュースがしばしば見受けられる。

転職について実態を語る佐藤壮一氏

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