ドラッグで命を奪われるケースは昨今、珍しくはない。しかしそんな危険を顧みず、手を出してしまう若者も少なくない。このほど卒業を控えていた女子大生が、初めて使用した合成麻薬で命を落としてしまった。英『The Star』や『Mirror』など複数メディアが伝えている。
卒業前のレポートに追われる学生にとっては、学期末を迎えて友人らとパーティーに参加することが何よりの楽しみである。サウスヨークシャー州のシェフィールド・ハラム大学に通うジョアナ・バーンズさん(22歳)もその一人だった。
数学の学士を取得したばかりだったジョアナさんは6月7日未明、市内にあるシェフィールド大学の学生会館の中にあるクラブのパーティーに参加し、そこで友人と7ポンド(約1,020円)の合成麻薬MDMAを売人から購入した。
しかし午前5時半頃にジョアナさんは会場で具合が悪くなり、病院に緊急搬送されたものの治療の甲斐なく息を引き取ってしまった。もう一人の学生(20歳)もMDMAを摂取し一時は危険な状態であったが、現在の容態は安定しているという。
友人によると、ジョアナさんはドラッグを常用するような人ではなかったそうだ。学生の中には大麻やMDMAなどのドラッグをクラブで使用する者も少なくない。ジョアナさんが亡くなった日に訪れていたクラブの会場でも、普段から学生が頻繁にドラッグを使用していたと見られる傾向があったようで、同州のショーン・モリー警視長はこのように話している。
「ジョアナさんが亡くなる1週間ほど前、会場を訪れた時にゴミ箱にパウダーが入っていたと思われるパッケージが98袋と、錠剤用のパッケージが36箱見つかっています。」
警察は今後この会場の経営ライセンスの見直しをする予定であり、ドラッグを販売した23歳の男と20歳の女を逮捕した。