『第9回AKB48選抜総選挙』(AKB48 49thシングル選抜総選挙)の開票結果が6月17日に発表された。過去最多となる24万6376票を得て1位に選ばれ3連覇を果たした指原莉乃は、スピーチのなかで天候悪化により野外イベントが中止となったことを詫びて「こういう1つ1つの積み重ねで皆さんの気持ちが離れていくのがとても怖い。今のAKB、どんどん信頼を失っている気がして皆が離れていくのが本当に怖い」と不安を明かしている。
最後はメンバーやスタッフと「これからも、AKBグループを一緒に作ってくれるかな~!?」「いいともー!」のやりとりで盛り上げた。しかしAKBグループを作っていく要となるのは自分ではないと指原自身が思ったのではないか。3位となったSKE48の松井珠理奈に次回の選抜総選挙へ向けて「HKTにも強力メンバー(宮脇咲良)がいるけど頑張って」と声をかけたように上位常連メンバーはもちろん、今回は他にも熱くて特徴的なスピーチが多く“新時代”を担う人材として可能性を感じさせた。
11位のAKB48高橋朱里は20位のNMB48須藤凜々花が「結婚します」と発表したことに対して「ファンの皆さんが複雑な気持ちになってしまうことを言うメンバーを見て、それまでに流していたメンバーの涙の気持ちを考えると本当に胸が痛い…」と本音を打ち明けた。また9位のAKB48/STU48岡田奈々はAKBグループ全体を考えた上で「今のままでは明るい未来は作れないんじゃないかなと感じています。今のAKBグループはスキャンダルだったり、問題を起こしてそれをネタにしたり笑いにしたりしてそこから這い上がるメンバーがよく見られます…」と指摘しており、須藤の件もショックだったであろう。
さらに岡田は“恋愛スキャンダル”などについて「みんなが一緒じゃ絶対つまらないしそういう人がいてもいいと思った」と全否定はしないが、「それを真似していいとは絶対思わないし、自分は真面目にやっていてもいつか必ずAKB48のてっぺんをとれると思っています。真っ直ぐに頑張っている人が報われるようにグループを変えていきたい」「48グループの風紀委員長を目指して、これからも全力疾走していきたい」と意気込んだ。
8位のSKE48惣田紗莉渚は、14歳の時からオーディションを受け続けた後にドラフト会議で指名されるが「20歳でアイドルになったというコンプレックスがあった」という。握手会で努力して人気が出ると「お前ののぼり詰め方は邪道だ」と言われたことを明かす。「誰もが王道を行かなければならないのですか? 泥臭くちゃダメですか? かっこ悪くちゃダメですか? 必死過ぎてみんなから引かれたっていいじゃないですか! 私のやり方に文句がある人にはこう言いたいです。それなら同じことをやってみてください」と訴える力強さはコンプレックスに打ち勝ってきた信念を感じさせる。
6位の須田亜香里も「コンプレックや欠点は出会うべき人と出会って補う合うためにあるんだと気づきました」という。しかも「私は指原莉乃さんが切り開いてきた、見た目だけが魅力じゃないというアイドルでも1番を目指せることをとても尊敬しています!」と女王指原の名を出して笑わせた。
昨年95位から5位と大躍進の荻野由佳もまた、4年間オーディションを受け続けドラフト会議でNGT48に指名される。高橋みなみに「努力は必ず報われますか?」と聞いたところ「努力は必ず報われるかは分からないけど、努力をして意味のないことはない」「おぎゆかが努力は必ず報われる、と証明してね」と言われ頑張れた。キャッチフレーズは「何があってもへこたれない」である。