毎年恒例の「世界一醜い犬コンテスト」が今年も米カリフォルニア州で開催された。29回目となる今年、最も不名誉な賞に選ばれたのは歴代の小型の老犬ではなく、3歳になるイタリア原産の大型闘犬ナポリタン・マスティフだった。米『NY Daily News』や英『Metro』など複数メディアが伝えている。
6月23日、カリフォルニア州ソノマ郡ペタルーマのソノマ・マリンフェアにて第29回「世界一醜い犬コンテスト」が開催されたが、観客はじめ審査員の心を掴んだのは3歳のマスティフ犬“マーサ”だった。
ハンドラーのシャーリー・ジンドラーさんと共に入場したマーサは、約57キロもの大きく醜い姿で審査員の目を惹きつけた。ステージでだらしなく横になるなど始終やる気のないマーサは、垂れ下がった顔の皮膚が左右に広がりふてぶてしい。コンテストなどどこ吹く風だ。お世辞にも可愛いとは言えない醜態を晒し続けたのが功を奏したのか、このたび他の13頭を退けて見事優勝に輝いた。
シャーリーさんによると、マーサはソノマ郡にある「Dogwood Animal Rescue Project(ドッグウッド動物救助企画団体)」に救助される前は、飼い主に飼育放棄や虐待を受けほぼ失明状態だったそうだ。何度か手術を受けて再び目が見えるようになったものの、たるんだ皮膚の奥にある下瞼は赤く痛々しい。しかし今回の優勝でマーサには1500ドル(約17万円)の賞金とトロフィーが与えられ、飼い主のシャーリーさんにはメディア取材のためのニューヨーク旅行がプレゼントされた。
マーサに続いて2位に選ばれたのは同州サンタローザから参加したブリュッセル・グリフォンとパグのミックス犬“モウ(Moe)”で、参加した犬の中では最高齢の16歳だった。3位は海を越えて英ウェールズのニースから参加したチャイニーズ・クレステッドのミックス犬“チェイス”(14歳)だった。なお昨年は、醜い犬の中でも特に人気があると言われる小型犬チャイニーズ・クレステッドの“スウィーピー・ランボー”(17歳)が優勝していた。