“わが国で最も醜い男”というあまりにも情けなくなるその座。しかし優勝賞金の魅力につられ、出場者たちは意外にも真剣に勝ちを狙っているようだ。このほどジンバブエでそうしたコンテストが開催されたが、次点となった男性が納得できないと大荒れ。文字通り“醜い”展開となったことが伝えられている。
ジンバブエ共和国の首都ハラレのあるパブで、最も醜い男性を決定する『Mr Ugly 2015』コンテストが開かれた。200人の酔っ払いたちが大声で囃し立てる中、優勝したのは無職のMaison Sereさん(42)。前面が破けた古いつなぎを着用し、歯がボロボロに抜け落ちているにもかかわらず臆面もなく大きな口を開けて笑うSereさんは、その豪快さで5人のライバルを蹴落とし、500ドルというこの国の失業者にとっては大変高額な賞金を手にした。
しかしここで予期せぬ事態が起きてしまった。昨年は4位とややふるわなかったSereさんが今年スポットを浴びた一方で、過去3年連続優勝を遂げていたWilliam Masvinuさんが今年は2位に転落。賞金も5分の1に減ってしまった彼は、「オレが負けるだなんて何かの間違いに違いない。審判は公平な採点を行ったのか。こうなれば審判の総入れ替えとコンテストのやり直しを要求する」と審判や主催者に噛みついたのだ。
だがホストも務めた主催者のDavid Machowa氏は、翌日メディアの取材に「2012年から始まったこのコンテストの趣旨は醜さの中にある美を競い合うことにある。昨夜はとても良いショーだった」とコメントし、やり直しの必要はまったくないとした。つまり人々はMasvinuさんの醜さにはもう見慣れてしまい、強烈な新星の登場を待っていた。「美人は3日で飽き、ブスは3日で慣れる」とはよく言うが、逆もまたアリのようだ。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)