2000年6月、カルメンさんとルピタ・アンドラーデさんは結合双生児としてメキシコで誕生した。両親は医師から「3日もてばいいでしょう」と宣告を受けたが、2人は肋骨の一部、循環系器官、消化器官、生殖機能を共有しながらも成長を重ね、16歳となった。『Hartford Courant』が伝えている。
それぞれが頭、心臓、2つの腕、肺、胃を持つ結合双生児のカルメンさんとルピタさんは現在、米コネチカット州ニューミルフォードで家族とともに暮らしている。最先端の医療を受けさせようと、両親は就労ビザを取ってアメリカに移住したものの、2人は「分離手術を受けるつもりはない」と言い切る。結合双生児は20万に1組の確率で誕生すると言われるが、そのほとんどが短命で分離手術の例が極端に少ない。
医師には「臓器を共有している2人の手術には危険が伴うが、このまま分離せず放置することは命に関わる」と告げられている。ルピタさんは脊椎が極度に湾曲しているために肺を圧迫し、肺活量が通常の40%しかない。今後神経系の障害はもちろん、呼吸に影響が出ることを医師は懸念する。
2人は物心ついた時からフィジカルセラピーを受け、立ち方、座り方、歩き方、バランスの取り方などを訓練してきた。2人が初めて歩いたのは4歳だったという。洋服は常に2セットを購入し、母親の友人が仕立てたものを着用している。カルメンさんが身体の右側、ルピタさんが左側をコントロールするが、お互いに助け合うことを忘れず、その息はピッタリだ。