1983年、セントラルパークに隣接するニューヨーク5番街に超高級レジデンス、ショッピングモール、オフィスエリアの複合施設として建設された「トランプ・タワー」。自身と妻子はもっぱらここの最上階に暮らしているが、ほかにも富をなしたセレブが多数暮らしていることから、本人は「このペントハウスは100ミリオンドル(約105億円)の価値がある」と豪語してきた。
「なんとゴージャス、素晴らしい豪邸」「成金が好むような悪趣味」「今時ゴールドづくし、こういう家具を好むのはアラブの富豪だけ」と評価はまちまちのようだが、これは大統領選挙への出馬にあたっての資産公開で明らかにされたもので、ほかにも複数の豪邸を米国内外に所有している。一家にしてみればホワイトハウス暮らしなど完全なる“レベル格下げ”といったところであろう。
37億ドル(日本円にして3900億)とも言われる総資産を誇るトランプ氏。ニューヨークの不動産開発にあたってきた父フレッド・トランプ氏の影響で不動産を学べるペンシルベニア大学経営学部に進み、その後は父の不動産会社「エリザベス・トランプ・アンド・サン」の経営に関わり、社名を「トランプ・オーガナイゼーション」に改めて現在に至っている。米国の一般市民の苦労は何一つ味わったことがないであろうトランプ氏がどれほど移民、労働者、有色人種の気持ちに寄り添うことができるものか、心配する声が多いのも無理はなさそうだ。
ちなみに来年からはファーストレディとして活躍してもらうことになるメラニア夫人が、オハイオ州共和党全国大会において“パクリ”文章の基調演説で失敗したことは記憶に新しい。そっくりそのまま引用したのはミシェル・オバマ大統領夫人の演説で、「偶然の一致」「トランプ氏が雇ったスピーチライターに責任がある」と言い訳に四苦八苦であった。また夫人はスロベニア・リュブリャナ大学建築学部卒とかつては示していたが、実際はヨーロッパでモデルとしての道を究めたいとしてたった1年で中退していた。「世界の警察」を自負する大国の次期ファーストレディは、パクリ原稿での演説、学歴詐称疑惑とすでに評判は芳しくない上に超がつく贅沢暮らしに慣れきっている。こういう人々を受け入れるホワイトハウスの緊張感は並々ならぬものがありそうだ。
出典:http://detonate.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)