エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】カズレーザー、さだまさしの深すぎる才能に衝撃「想像の4段上」

10月9日放送の『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)はゲストアーティストにさだまさしを迎え、彼の大ファンであるカズレーザー(メイプル超合金)と「平仮名5文字で“さだまさし”という名前は知っている」程度に認識する女優・清水富美加がゲスト出演した。

カズレーザーは子どもの頃に文化放送のラジオ番組『有限会社さだまさし 大世界社』(1994年~1998年)を聴いてさだまさしを知り、やがて楽曲にも傾倒していく。この日は『二軍選手』や『遥かなるクリスマス』など良い曲は数えきれないと挙げて「渋いね~」とさだを唸らせた。そんななかで、さだ作品のテーマでもある「人の優しさを一番色濃く歌っている」楽曲として『案山子』の歌詞に注目した。

『案山子』は普通に聴いていると、東京で暮らす子どもを故郷の親が「元気でやっているか」と案じる内容に思える。カズレーザーは歌詞の導入部ではそう感じても、途中で「おふくろに聴かせてやって…」と呼びかけており親子ではなく兄弟姉妹の愛を歌ったものだと気づき「そこが衝撃だった」と熱く語る。彼の言葉に関ジャニ∞メンバーもなるほどと感心するのだった。

するとさだまさしが、この歌の舞台は島根県津和野町にある“天空の城”と呼ばれる津和野城跡だと説明を始めた。そこには松の木がたくさん生えており、子どもたちが遊ぶ広場でもある。「その松の木を歌っているんですよ」と聞いて、カズレーザーや関ジャニ∞が驚きから叫び声をあげたほどだ。自分の足もとで遊んでいた子どもたちの1人が成長して都会へ出て行き、松の木が「お前元気か? たまには帰ってこいよ」と歌いかけるような感じだという。

さだが「肉親では照れくさくて言えない。親でも兄弟でもなく、子どもたちを小さい頃から知っている存在は大自然だったりする」と話すのを聞いて、カズレーザーは「想像の4段上をいきました!」と感嘆するのだった。

そのカズレーザーが『案山子』について「都会の雪景色」との歌詞は都会の寂しさを表現していると解釈すると「その通り」とさだもうなずく。さらに「今度いつ帰る」はなかなか言い難いが一番伝えたい言葉なので最後になっていると話したところ、「ほう、そうなんや!」とさだ自身が感心していた。作詞者自身が「言われてみればそうだ」と気づくこともあるのだ。さだも「ここまで聴いてくれる人がいると思うと、ホントに嬉しいですね。緊張しますよ、曲を書くのに」と感無量の様子であった。

次の話題に移ったさだは、作詞をする際に「開いた音」「閉じた音」として母音にこだわるテクニックを解説した。グレープ時代のヒット曲『精霊流し』(1974年)はさだが従兄弟を亡くした体験をもとにした作品だという。一番の歌詞で“死”に触れていることから二番は明るい響きがある「開いた音」の「あ」を多用して「暗い印象が中和される」よう意識的に作詞したことを明かした。そのように裏テクニックを知ってしまうと興ざめしそうだが、それでも『精霊流し』や『道化師のソネット』を聴くとジーンと歌詞が沁み込んでくるのは完成されているからだろう。

今回もそれだけでは終わらず、さだまさしにVTRで動画を見てもらい即興で曲を作ってもらおうという企画が提案された。放送ではスタジオで2つのVTRを見て、さだが曲ばかりか作詞までして2つの楽曲を導入部分まで作った。共演者も「CMに使えますよね」「サビが聴きたい!」と絶賛する内容だ。

実は彼が『さだまさしオフィシャルブログ「まっさん旅日記」』にて裏話を明かしており、「こういう映像です、と前もって送ってくれたらしいんだけど、そのデータが僕のMacでは全然開けなくて、結局ぶっつけ本番ですわ(唖然)」という状況だったらしい。正真正銘のアドリブであれだけの楽曲を作り上げたさだまさし。その才能はカズレーザーの言葉を借りればまさに「想像の4段上」だった。

出典:http://ameblo.jp/sada-masashi-official
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

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