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writer : flynn

【海外発!Breaking News】アフロヘアはストレートに 母語を話すと罰金も 根強い人種差別に黒人生徒たちが立ち上がる(南ア)

南アフリカの高校で、生徒らが人種差別に立ち上がった。被害に遭っているのは主に黒人の女子生徒で、髪が学校の規則にふさわしくないとカットされたり、母語を話すことを禁止されたことに不満を爆発させたのだ。この動きは今後さらに広がりを見せそうだ。

発端は8月29日、ハウテン州プレトリアにある「プレトリア女子高等学校」で起った。ある女子生徒が、髪が学生としてふさわしくないと教師に言われたことがきっかけであった。

この学校では、髪は顔にかからないように束ねること、ブレードヘアにする場合は直径1センチ以下にすることなど事細かに校則が決められている。女子生徒は、アフリカ独特のヘアスタイルであるアフロが禁止され、ドレッドヘア、編みこみなどにおいては細かく規制がされており、これらが人種差別にあたると主張しているのだ。

他にも教室で母語で歌を歌っていると教師から「サル」と呼ばれるなど、かねてから黒人に対する見えない規則の多いこの学校で生徒たちは立ち上がった。

彼女たちの抗議が国中に広まると、その動きに刺激されたのがケープタウンにある有名な私立女子高「サン・スーチー高校」であった。9月5日、300人以上の生徒や保護者が学校の講堂に集まり、アフリカ独自のナチュラルなスタイルを否定する校則を押し付けたり、母語を禁止するなど人種差別を助長しているとしてチャーメイン・マレー(Charmaine Murray)校長を辞職にしてほしいという嘆願書を西ケープ州教育省に提出した。

アパルトヘイトが終わるまで、この女子高は白人生徒のみを受け入れていた。そのころの規則が今も根強く残っており、5ミリを超える太めブレードヘア、異国風ヘアスタイルは禁止、アフロヘアや“蜂の巣”とからかわれるようなヘアスタイルも禁止されているそうだ。黒人の髪質は白人とは異なるが、それでも従来の規則に従うよう言われ、髪を切られた女子生徒もいる。

11年生の生徒は髪をカットされ、ストレートヘアにすることを強制された。「私の髪は異国風で、アフロは汚いと言われた。さらにストレートヘアにするため毛穴を焼き、“サン・スーチー・ガール”にふさわしい髪型にするしかなかった」とこの生徒は嘆く。

また同校長は、コサ語を話している生徒に「協調性がない」とあからさまに罵り、教師らにも「英語の学校であるということを親に理解してもらう必要がある」と説き、この件を外部に漏らさないという書類にサインまでさせているという。

校長解雇の嘆願書を受け取った教育省は「これから十分な調査をする必要がある」としている。

黒人の部族の言語については他校でも問題となっており、ケープタウンの「ホーリー・クロス高校」では黒人生徒が母語のコサ語を話すと罰金10ランド(約72円)を支払うという事実も発覚した。

出典:http://www.iol.co.za
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)