日本の卒業式といえば、恩師や友との別れを惜しむ厳粛な儀式というイメージが強い。新しい出発に胸ふくらませ卒業証書を手にする卒業生は、制服、袴、さらには着物などの正装で式に参加するが、アメリカの式典で正装といえばガウンに式帽だ。英メディア『dailymail.co.uk』が、そんなアメリカの高校の卒業式の様子を記録したビデオを紹介し、日本の卒業式では絶対NGであろう、ある男子生徒のハチャメチャな振る舞いが話題となっているようだ。

卒業生一人ひとりの名前が呼ばれ、壇上にあがって卒業証書を受け取るお馴染みの光景。会場には自分の名前が呼ばれるのをじっと待つ大勢の生徒たちの姿が見られる。映像はアメリカのある高校の卒業式の様子を撮影したものだ。

クローズアップされているのは、緑色の角帽にガウン、首には赤い蝶ネクタイをつけ、真剣な面持ちで椅子に座っているある男子生徒（名前などは明らかにされず）。撮影されているのを意識してか、ビデオカメラに向ってOKサインを送ると、証書を受理するための列に加わった。

しかしこの男子生徒、「思い出に残る卒業式にしたい」という気持ちが人一倍強かったようだ。卒業証書を手にしたとたん、ガウンとその下に来ていた白いワイシャツをおもむろに脱ぎ捨て、ピンク色のチュチュと紫のタンクトップ姿を披露した。その手にはピンク色の星がついた魔法の杖が握られている。ヒラヒラと揺れる可愛らしいスカートの下には、膝上丈のショーツをはいている。会場は大盛り上がりだ。

男子生徒はその後、両手をあげて飛び上がり自分の席に戻って行ったが、その足取りはまるでバレリーナ。そして着席する前には、待ち構えていたカメラに向ってポーズまで決めている。興奮冷めやらぬ学生たち。突然の出来事に顔をしかめる者もいるが、会場は笑いで包まれた。

一生に一度の卒業式。この生徒は生涯「あの式典で、ガウンを脱ぎ捨てた人。チュチュを着て飛び上がっていた人ね」と言われ続けるのであろう。年を重ねて振り返ったとき「若気の至りだった」と思うのか、「あの時はしてやったり」と思うのか…。「お国が違うと卒業式もこんなに違うのか」と実感させられる。

出典：http://www.dailymail.co.uk
（TechinsightJapan編集部　A.C.）