リオデジャネイロのオリンピック開幕が8月5日にいよいよ迫るなか、バラエティ番組『アッコにおまかせ!』が現地の治安問題や選手の宿泊施設の不備について取り上げた。昨年1年間にリオデジャネイロで起きた強盗事件の件数は8万1740件に上るという(東京都399件、日本全体2,426件)。司会の和田アキ子はそれについて「失礼な言い方になるが」と前置きしつつ何度もリオで五輪が開催されることに疑問を投げかけた。
「セーリングの日本代表チームが、リオ五輪会場となるグロリアマリーナ沖の近くに設置した専用コンテナからヨットを調整する工具類を“丸ごと”盗まれた」
「英選手団がヨットを盗まれた」
これらはいずれも一部スポーツ紙が報じた直近の現地での窃盗事件だ。
強盗が多発するリオで己の身を守るため、JOCは選手たちに『安全管理マニュアル』を配布している。“強盗に遭遇した時の対応”として並ぶ項目のなかに「抵抗せず、要求された金品は素直に渡す」「他人が襲われているのを見ても、むやみに助けに行かない」というアドバイスがあった。
NON STYLEの井上裕介が「(強盗に)からまれないように、祈れということ!?」と呆れると、和田アキ子が「こんな言い方しては失礼だけど。なんでオリンピック(会場としてリオが)決まったん?」と率直な疑問を述べた。「だって全部審査するんじゃないの? 日本もすごい(審査が)厳しかったよね!」とリオ五輪開幕が近づくなかその実態に釈然としないようだ。
また選手村では「シャワーが水しか出ない」「湯船がない」「床が汚れていて足の裏が真っ黒になった」などの声が出ており、JOCは「改善が望めない場合はスタッフ用のホテルを選手が使用することも検討中」と対策を講じているそうだ。ところが、現地で宿泊しているTBSの五輪中継スタッフからJOCへ向けて「一応ご報告ですが」と「リオ市内のホテルは窓に網戸しかなく窓ガラスは入っていない、しかも網戸の網がはがれてヒラヒラしているところもある」との情報を提供している。
想像以上に治安の悪いリオ。そのリオで窓ガラスの入っていないホテルに泊まるなどもってのほかと誰もが思ったことだろう。「なぜリオがオリンピック会場に選ばれたのか?」多くの人の疑問を代弁したかのようなこの日の和田アキ子であった。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)