結婚式という緊張感の中で、2人はどうやらガラガラヘビが発する「ジャー」あるいは「ガラガラ」といった警告の音を聞き逃してしまったようだ。写真撮影の場で新郎が恐ろしい“ガラガラヘビ”に噛まれるというアクシデントが米コロラド州で発生した。
結婚式という晴れの舞台できわめて稀な経験をしたのは、ジョニーさんとローラさんのベンソン夫妻。2人はコロラド州フォートコリンズのカトリック教会で20日に挙式したが、披露宴の前にホーストゥース貯水池のほとりで写真撮影を行っていたところ、猛毒を持つガラガラヘビがジョニーさんの足首に噛みついたという。
「ガブリという感触をはっきりと覚えているよ」とジョニーさん。その瞬間、彼の頭をよぎったのは「まさか。よりによって人生で最も大切なこの日にガラガラヘビに噛まれるなんて。この日の準備のために僕たちは数か月間を費やし、お金もたっぷりと掛けたんだ。冗談じゃない」ということ。なにしろ抗ヘビ毒の血清をヘリコプターで緊急に届けてもらうとなれば超高額な医療費を請求される。また治療にはもう間に合わないと判断された場合、無駄な搬送を行わないこともあるアメリカだけに、人生崖っぷちの絶望感に襲われたのであった。
幸いにもジョニーさんが深刻な症状を呈することはなく、患部がジクジクしていないことも確認され、ある病院の緊急治療室に搬送されて治療を受けた。こうして約1時間披露宴に遅刻したカップルであったが、ゲスト全員が拍手喝さいで彼らを迎えてくれたそうだ。だが悪知恵を働かせたあるゲストはゴム製のヘビのおもちゃを買いに走っており、披露宴ではそのヘビが悪ふざけの主役。またジョニーさんは仲間から“ガラガラヘビのジョニー”と呼ばれるに至っているそうだ。
野外結婚式が人気のアメリカ。自然豊かで風光明媚な土地を選ぶほど「何でもアリ」との覚悟が必要になるという。ガラガラヘビは夜行性で動物食。咬まれた患部は潰瘍化して激痛と出血および筋肉や血管の壊死、腫れが生じるほか、血圧が下がり腎臓ほか多臓器不全を引き起こせば死に至ることもあるそうだ。
出典:https://www.washingtonpost.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)