12日に米フロリダ州オーランドで起きた銃乱射事件。その被害者や遺族の心を癒すため、全米各地からセラピー犬が派遣されたことを『dailymail.co.uk』などが伝えている。
銃乱射事件を受けて、13日にテキサス州、イリノイ州、ネブラスカ州、テネシー州、サウスカロライナ州など全米各地からフロリダに派遣されたのは「K9 Comfort Dogs」メンバーである12頭のゴールデン・レトリバー。賢く忠誠で温和なことからセラピー犬としては最適と言われ、傷ついた心をケアし人々に寄り添うため特別な訓練を受けている。今回の派遣は「ルーテル教会慈善事業(Lutheran Church Charities)」が取り仕切った。
セラピー犬はハンドラーと一緒に現地入りすると、病院や警察署、被害者の自宅、通夜、教会が設置した会合所などに向かった。それぞれ青いベストを着用しており、そこには犬の名前とともに「Please pet me.(どうか私を撫でて下さい)」といった大きな文字が書かれている。
慈善事業の責任者であるティム・ヘッツナー(Tim Hetzner)さんは、セラピー犬と触れ合うことの大切さをこう語る。
「犬を撫でると血圧が下がりリラックスできるのです。リラックスすることで、今まで自分の中に抑え込んでいた感情を外に出すことができるようになり、人は自分の身に何が起こったのか話し始めます。」
セラピー犬の周りには人だかりができることもしばしばで、犬をぐっと抱きしめる人、ともに床に寝そべって話をする人など人によって癒され方は様々だ。なかにはセラピー犬に刺激され、同性愛者の社会運動を象徴するレインボーカラーのスカーフを巻いた飼い犬を連れて来て、被害者に寄り添う支援者もいたという。
セラピー犬は今回の事件だけでなく、2013年に発生したボストンマラソン爆弾テロ事件や2015年のオレゴン州アンプクア・コミュニティー・カレッジで起きた銃乱射事件の後にも派遣され活躍している。
出典:http://www.dailymail.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)