1月13日のスポーツ紙によるSMAP解散報道から約2週間。18日のテレビ番組生放送でメンバーの謝罪を経てからは、日を追うごとにメディアの扱いも少なくなってきている。NHKのニュースや一般紙までが報じたSMAP解散騒動を、ジャーナリストらはどのように捉えていたのか。
22日深夜のテレビ番組『生!池上彰×山里亮太』でのことだ。ジャーナリストの池上彰氏は「SMAPの記事とかも読まれたりするんですか?」と山里から問われ、「あれだけニュースになっていますから…」と答えた。やはり連日報道されているので、目にとまることとなったようだ。だが池上氏は、あのSMAPの生謝罪をマスメディアがどう報道し芸能リポーターがどの視線で伝えるのかが、非常に興味深かったらしい。たとえば“中居正広と木村拓哉の立ち位置が違う”ことにこだわる芸能リポーターのコメントに、「なるほど、そういう見方ってあるんだ」と専門家の分析を読み解いたという。
また21日放送のラジオ番組『たまむすび』では、パーソナリティの赤江珠緒が雑誌の企画で対談した元外交官で作家の佐藤優氏の話を紹介。月に500冊もの本を読み“知の巨人”とも呼ばれる佐藤氏も、SMAP解散騒動を報じるニュースまで読んでいるそうだ。
佐藤氏は「芸能ニュースや外交も、結局は人と人との交渉のことだから見てると面白いんですよ」と話し、今回の騒動において彼らをスターに押し上げた辣腕マネージャーと経営者側との対立に注目。たとえばイスラム教のシーア派とスンニ派の対立も、元々は“血族を後継者にするのか”“血縁の無い有能な人物を迎え入れるのか”で揉めたことが原因となっているという。規模は違っても人間の争いごとは「根本的によくあるトラブルが発端」とする彼の見解に、赤江も思わず納得したそうだ。
池上氏と佐藤氏、共通しているのはSMAPが解散するのかどうかにはあまり興味が無いことである。それぞれジャーナリスト、元外務省主任分析官として一般人とは違う観点でSMAP解散騒動に注目していたのだ。
(TechinsightJapan編集部 みやび)