タイの首都バンコクで8月に爆弾テロ事件が起き、このほど犯人の一味とみられる容疑者が逮捕されたマレーシア。隣国でもテロに対する警戒感が強まっていた中、在マレーシア日本国大使館は25日午後、クアラルンプールにおけるテロ活動の可能性を否定できないとして長期滞在者や旅行客に注意喚起を呼びかけた。
在マレーシア日本国大使館が25日、“クアラルンプール市内におけるテロの脅威に関する注意喚起”と題して発信した「緊急のお知らせ」は、以下のようなものである。
“クアラルンプール市内では、ブキッ・ビンタン地区のアロー通り及びその周辺でのテロ事件が発生する可能性が否定できないとして、警察当局が警戒を強めている。諸外国の在マレーシア大使館にも同様の注意喚起を行うところが出て来た。”
“諸外国の例から考えると、各種休日や記念日に空港や駅、外国人観光客が多数訪れるホテル、レストラン、バー、ショッピングモールおよび観光地などでテロ活動が行われることが多い。現在当館は引き続き関連情報の収集に努めている。皆さんも不測の事態に巻き込まれることのないよう最新の情報収集に努め、またこれまで同様にスリ・ひったくり・路上強盗にも警戒を。”
先月17日、タイ・バンコクのパトゥムワン区ラチャプラソン交差点で発生し、20人の死者と125人の負傷者を出した爆弾テロ事件。タイ国内では外国人2名が容疑者として身柄を拘束されたが、主犯格とみられる中国ウイグル族の男は逃亡。近隣諸国の警察当局に捜査協力が呼びかけられ、23日にマレーシア警察は犯人をかくまったマレーシア人を含む数名の身柄を拘束していた。これに関してタイのメディアは、「爆弾入りのリュックサックを現場に置いて去った黄色いTシャツ姿の男も含まれている可能性がある」と伝えている。
また大使館に関しても、今月になってから過激派組織「イスラム国」が諸外国にいる同士に対し「ボスニア、マレーシア、インドネシアにある日本の外交施設(同使節団)を襲撃のターゲットにせよ」と呼びかけるなど、緊張は一気に高まっていた。
※ 画像は在マレーシア日本国大使館(http://www.my.emb-japan.go.jp/Japanese)のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)