海外発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】液体窒素入りカクテルで女性の胃に穴。バーに賠償命令(英)

今からほぼ3年前、ワインバーで液体窒素入りのカクテルを飲んでしまった当時18歳の女性。死を予感するほどの悶絶状態で病院に担ぎ込まれ、胃の摘出手術を受けていた。その事件についてこのほど裁判が行われ、従業員の指導も行き届いていなかったその店は女性に対する賠償金の支払い命令を言い渡された。

事件は英北西部ランカシャー州のランカスターで2012年10月4日に起きた。ゲイビー・スキャンロンさんは自身の18歳の誕生日だったその日を「Oscar’s Wine Bar」というバーで仲間と酒を飲み交わしたが、液体窒素を飲んだことから七転八倒の苦悶に見舞われ、運ばれた「ランカスター王立診療所」にて胃の摘出手術を受ける羽目になった。ゲイビーさんが注文したカクテルの名は“Nitro Jagermeister”。グラスの上からスモークが漂う一杯740円ほどの真っ赤なカクテルは、飲んで間もなく彼女の胃に大きな孔をあけ、想像を絶するほどの痛みを与えたという。

なんとも危険な飲み物でありながら、ゲイビーさんに「これ、飲めるの?」と訊ねられた従業員は、無責任にも「もちろんですよ、どうぞ」などと答えたこともわかっている。その事件に関する裁判がこのほどプレストン刑事裁判所で開かれ、ゲイビーさんのせっかくの18歳の誕生日を悪夢の日と変えてしまったその店に対し、パメラ・バッドリー判事は日本円にして約1860万円の賠償金の支払いを命じた。現在、ゲイビーさんは胃を失い食道は小腸につながっており、食事制限も多々あるそうだ。

「Oscar’s」側は法廷で、ロンドンにある「バークレーホテル」のバーで提供されていたカクテルにヒントを得て“Nitro Jagermeister”を誕生させたと述べた。なおゲイビーさんの事件の5か月ほど前に、「Oscar’s」を訪れた保健衛生当局職員がそうしたカクテルの安全性に懸念を示し注意文書を送っていたが、「Oscar’s」からの回答はなかったとのこと。液体窒素によるスモークが醸すミステリアスでドラマチックな演出は、完全に蒸発した後なら害はないとして今でも他の店で飲むことができるという。

※ 画像はdailymail.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)