『24時間テレビ』で能古島(福岡県)にて34年ぶりとなる野球の試合を実現させるまでのドキュメンタリーが放送された。その応援に駆けつけたのがふなっしーや元福岡ダイエーホークスの投手、若田部健一さんなど豪華な面々だ。ものまね芸人のニッチローが登場した時には、島の皆さんも「まさか、イチローが!?」と目を疑った。正体に気づくと「そっくりだよ」と感心したが、その後で本当に驚くこととなる。
福岡県出身の歌手、井上陽水も歌にした能古島。自然が美しいその島の能古中学校では34年前に野球部が廃部となって以来、野球の試合が行われていない。現在、中学生による軟式野球チーム・能古島アパッチがあるものの、メンバーは真実くんと浩貴くんと女子のさっちゃんだけだ。3人は野球の試合を実現させようと願い、「一緒に試合をやってくれる仲間たちと対戦相手を募集中!」という手書きのポスターを作って姪浜渡船場に貼るなど努力を続けた。
その結果、能古島アパッチの中学生メンバーも7人の助っ人が加わって10人となり、対戦相手には能古中卒業生によるOBチームが結成される。8月23日に『24時間テレビ38 愛は地球を救う』(日本テレビ系)で“小さな島の心をつなぐ34年ぶりのプレイボール”と題してその試合までの日々が放送された。能古島アパッチの監督としてふなっしーが名乗りをあげ、試合を観てもらおうと島の皆さんにPR活動を行えば、臨時コーチを買って出た若田部健一さんは熱心に子どもたちを指導。なんとかヒットを打ちたいと願う紅一点のさっちゃんも小柄な体で重いバットを振り続けた。
試合当日、グラウンドにサプライズで日本テレビの辻岡義堂アナウンサー、リアクション芸人の出川哲朗が姿を見せると、大人たちからも「おー」と声があがった。さらに、2人とともにユニフォーム姿で現れた“イチロー”らしき姿に「えー!」と興奮するが、実はものまねでお馴染みのニッチローだと分かり「そっくり」「よく似てる」と感想を漏らしていた。
試合が始まると能古島アパッチも頑張るが、野球部OBに点差を広げられてしまう。さっちゃんの初ヒットも期待されたが、見逃しで3ストライクをとられる状況だ。ところが、ここで応援ゲストが登場。なんとシーズン中にもかかわらず自ら申し出てやって来た、福岡ソフトバンクホークスの森福允彦選手、松田宣浩選手、柳田悠岐選手である。3選手がユニフォーム姿で走り出ると「本物だ!」と大人も子どもも大興奮となる。
3人が能古島アパッチに助っ人として加わり、松田選手がヒット、柳田選手が特大のフライでエラーを誘い出塁すれば、森福投手がホームランを打つなどの活躍で逆転。その勢いでさっちゃんもついにヒットを打つことができた。
結果は4-17で能古島アパッチが勝利したが、なによりも34年ぶりに能古島で野球の試合が行われたことと、さっちゃんが初ヒットを打って、野球を教えてくれた真実くん、浩貴くんに恩返しできたことが大きい。スペシャルゲストたちはそんな試合を祝うにふさわしい豪華な顔ぶれだった。
※画像は『twitter.com/funassyi』のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)