親が亡くなりその遺産の分割について親族間で話し合いがつかず、家庭裁判所に持ち込まれるケースがある。“揉めるのは、遺産がたくさんあるからでしょう?”と思っている方も多いだろうが、ある経済ジャーナリストによると相続の争いの約3割が1千万円以下の案件で、100万円以下の場合もあるらしい。このように遺産問題で揉めないためにも、親が生前のうちに“どのくらいの財産を持っているのか”を子どもらが把握しておくことが大切だと専門家は話す。
7月24日放送の『ノンストップ!』(フジテレビ系)“ノンストップ!サミット”のコーナーでは「親の財産」を取り扱い、経済ジャーナリスト・荻原博子氏をアドバイザーに迎えて討論を行った。荻原氏は帰省シーズンの今こそ、親がどれくらいの財産を持っているのかを聞けるチャンスだと話す。「遺産問題でいざこざが起きないためにも、親が元気なうちに子どもが把握しておくべき」という彼女の意見ももっともなのだが、街の人にインタビューすると“聞きたいけど、聞けない”、“当てにしていると思われたくない”と、子どもの方からはなかなか話を持ち出しにくいという声が多かった。
カンニング竹山は事業を営んでいた父親が亡くなった時、母親も兄も何がどうなっているか全くわからない状態だったという。金庫があったのだが、どこに鍵があるのかを探すことから始まったそうだ。だが色々と調べていくうちに、多額の借金があることが発覚した。「父親はろくな人ではなかった」と竹山が静かに話すことができるのも時が経ったからであり、当時は本当に大変だったことだろう。
一方、大企業で取締役社長・会長を務めていた父親を持つ千秋は、親の財産については大まかに把握していると明かした。それは普通に家族でご飯を食べている時に、父親自ら話を切り出してきたという。どうやらその日は銀行に行っていたようなのだが、いきなり「これは○○の銀行に、これは税理士に聞いて…」と話し始め、驚いた千秋は慌ててメモしたそうである。同席していた妹はあまり興味が無さそうだったが、長女のあり方をいつも同番組で説いている彼女は実家の問題にも責任感が強い。
千秋の父親に「しっかりしている」と感心する、荻原氏。やはり親の方から自分の財産について話してくれることが理想だということだが、竹山の父親のように多額の借金を抱えていると言いづらいであろう。専門家が言うように「親から、さりげなく聞き出す」ことは、容易ではないのだ。
(TechinsightJapan編集部 みやび)