男が86歳女性を車から引きずり降ろし、その車に乗って逃走する一部始終が監視カメラに映っていた。高齢者を荒い手口で襲ったカージャック犯はその後、スーパーでの怪しい行動によってあっさりと逮捕された。

南アフリカ・ケープタウンのサマーセット・ウェストに暮らす女性スー・スマッツさん（86）は4月29日の午後、白い車を自宅前に停車させた。すると男が近づき、運転席のドアを開けようとする。ドアはロックされていたが、無理やり開けるとスマッツさんを引きずり出し、車に乗り込むとそのまま去っていった。男性が車に近づいてからわずか1分ほどの出来事であった。

スマッツさんはしばらく放心状態となり、なかなか立ち上がれず、駆け寄ってきた男性に支えられながら歩いて行った。

しかし事件発生の22時間後、犯人の男（37）は逮捕され、スマッツさんは車、ハンドバッグ、財布を無事に取り戻すことができたという。男は逃走後、スマッツさんが購入した食料品をスーパーマーケットに持って行き、返品して現金を手に入れようとしたのだ。店員が返品理由を聞くと答えられずに逃げ出したため、怪しんだ店員は警察に通報、警官がタウンシップに放置されていたスマッツさんの車を発見し、そこにいた男を逮捕した。

その後スマッツさんには、スーパーマーケットから新鮮なものと交換された食料品が渡されたという。他にも監視カメラの映像がネット上に出ると、「スマッツさんを助けたい」という声が多くあがっていた。翌日になってスマッツさんは落ち着きを取り戻し、「この監視カメラの映像を多くの人が見て、注意してもらえればいい」とコメントしている。

※画像はYouTubeのサムネイル。
（TechinsightJapan編集部　FLYNN）