南アフリカで日々、野生動物を観察している写真家のロエル・ファン・ムイデンさんは、このたびサイの不思議な行動を捉えた。シマウマの赤ちゃんを助けているようにも思えたのだが…。

ファン・ムイデンさんが撮影したのは、サイがシマウマの赤ちゃんを角に載せている姿である。場所はボツワナとの国境に近い「マディクウェ自然保護区」。動物たちの水飲み場で、泥にはまってもがいているシマウマの赤ちゃんがいた。

他の動物たちは水を飲むことに集中しているのか、シマウマの窮状に気づいていない。そこに大型のサイがゆっくりやってくると、泥に入り自身の角でシマウマの赤ちゃんを持ち上げたのだ。ここでシマウマが救出されたのであれば心温まる話になるが、サイは実に興味深い行動をとった。

サイはシマウマの赤ちゃんに興味を持っているように見えたというファン・ムイデンさんだったが、その後のサイの行動は不可解なものであった。サイはシマウマの赤ちゃんを泥に下ろすと、他のサイが集まっている場所へ去って行く。しかし、しばらくすると戻ってきてシマウマの赤ちゃんを角で持ち上げ、また下ろしたのだ。

サイの行動はシマウマの赤ちゃんを助けているのか、それとも遊んでいるのか。しかしシマウマの赤ちゃんは徐々に弱っていき、さらに炎天下ということもあって残念ながら死んでしまった。

死んだことに気づいたサイはシマウマの赤ちゃんを下ろし、何事もなかったかのように転がって泥を体に塗りつけるとゆっくり去っていったという。

※　画像はtimeslive.co.zaのスクリーンショット。
（TechinsightJapan編集部　FLYNN）