糸はもつれるばかりである。『5時に夢中!』のMCであるタレントのふかわりょうが2月11日のブログで、今回の“中村うさぎ氏の降板問題”について事の経緯を綴っている。何もかも包み隠さず公表することはできないであろうが、言葉を選びながら慎重に書かれているのが伝わってくる内容である。しかしブログを読んだ中村氏から、「私が嘘つきだと世間に宣伝したいのですか?」という趣旨のメールが送られてきたらしい。
エッセイストの中村うさぎ氏が1月30日のブログで『5時に夢中!』(TOKYO MX)降板を表明して以来、限られた地域でしか放送されていない番組にもかかわらずネットニュースを中心に大騒ぎとなった。同じ水曜コメンテーターとして共演していた女優の美保純と不仲となり、その原因が番組プロデューサーの配慮が足りない対応にあると報道されていた。
2月11日放送の『5時に夢中!』でVTRにて「自分の発言に100%責任を持ちたいから、文章の世界に戻ります」と挨拶し、中村氏はこの番組を去った。このVTRが流れた後の美保純が感情の読み取れない、無の表情であったのが印象的であった。
そしてこの日の放送終了後に更新されたふかわりょうのブログ『life is music』で、“誤解されている方が多いようなので、この場を借りてご説明します”と今回、中村氏が番組を降板することになった経緯を丁寧に綴っている。「ポルノ女優のくせに」という中村氏の発言は無く、美保も彼女からそう言われたとプロデューサーに相談していないという。ただ「話を遮られることや、すべてを下ネタに持っていかれることに、違和感を覚えている」との申し出が美保からあったのは事実で、その報告をふかわもだいぶ前に受けていた。この頃は中村氏の体調が悪かったこともあり本人に直接伝えずに、MCのふかわを含め周りで対処することで問題は大きくならなかったようだ。実際このような相談はよくあることらしい。
ならば今回なぜプロデューサーは誰も言っても聞いてもいない差別発言を持ち出し、美保に謝罪しろ―と中村氏に要求したのか。ふかわはプロデューサーのアドリブ説やスタッフの伝言ミス説をブログで展開しているが、真相は分からない。ただ「中村氏も美保も、不器用なプロデューサーも誰も悪くない」と一生懸命にかばい、『5時に夢中!』を守ろうとしているふかわの思いだけは、ブログから伝わってきた。
だがこのブログを読んだ中村氏から、激しい反論があったようだ。ふかわのブログにあった「話を遮られること」、「すべて下ネタに持っていくこと」は番組側から全く知らされておらず、彼女が意図的に隠していたと誤解されるのを危惧したようである。“私が嘘つきだと世間に宣伝したいのですか?”という趣旨のメールをいただいたと、ふかわは12日のブログで詳細を説明し、“ご理解のほどよろしくお願いします”という言葉で締められている。
ここ数日のふかわのブログから、彼がとても疲れているのが分かる。またコメント欄には「うさぎさんが嘘をついたとは思っていない」「本当に降板は寂しいです」という意見とともに、今までふかわには寛容だった彼女から想像できない内容のメールに、中村氏がどれほど傷ついているのかを思い知らされたという読者からの声も多かった。ふかわは13日に更新したブログで“ご指摘いただいたとおり、いま必要なのは時間なのだと思います”と記し、この件について自ら語ることを封印することを匂わせている。
(TechinsightJapan編集部 みやび)