飼い主への信頼、絆、忠誠心を忘れない犬のハートウォーミングなニュースを多々お伝えしてきたが、時にはこのような恐ろしい話題に遭遇することもある。しかしそれは生き物としての本能、どんな忠犬においても起こり得ることなのであった。
スロバキアのセニカで今月1日、飼い主の男性が死亡し、エサも与えられず空腹に耐えられなくなった犬がその体をむさぼり食う事件が発覚した。台所の床に伏せて亡くなっていたのは、Miloslav Kundratさん。その頭部は愛犬であったジャーマン・シェパードの“バンビ”に完全に食い尽くされていた。
遺体の第一発見者は、新年の挨拶に訪れた娘のSarka Sikovaさん。いつもなら玄関に元気よく出迎えてくれるバンビがまるで出てこない。静まり返っている父親の家にSikovaさんは嫌な予感がしたといい、英メディア『dailystar.co.uk』には「キッチンの床一面が血の海と化し、遺体のむごたらしさに絶句しました。人生であれほど不快で恐ろしいシーンを見たことはありません」と語っている。Kundratさんは心臓発作など自然死であったとみられているが、検死の結果を待っている状態だ。
アニマルトレーナーのFrantisek Kubicekさんは、この事件について「エサが与えられない状況が3~4日続くと空腹の極限に達し、犬は手あたり次第食べものを探すようになります」と説明している。飼い主への忠誠心に満ちた賢い犬であっても、生き物としての本能に勝てない時があるようだ。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)