エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】櫻井翔キャスターが衆院選の“低投票率”にショック。「若い世代も政治に関心持つべき」

櫻井翔がキャスターを務めた『ZERO×選挙2014』で、衆議院選挙の投票率の低さについて「ショックな数字だった」とコメントした。彼は嵐のライブを終えた足でスタジオに駆けつけると、自民党の小泉進次郎氏にインタビューを行った。その後、第2部『ZERO×選挙~My Voice』で“投票率”のテーマで討論を進行して、「若い世代の政治への関心を高めていくのもまた、我々若い世代の課題だ」と述べている。

12月14日に行われた衆議院選挙の投開票を伝える『ZERO×選挙2014』(日テレ系)で、日本テレビの推定による投票率は52.32%で衆院選として戦後最低となることが分かった。櫻井翔が深夜12時前より第2部のプレゼンターとして登場。彼からインタビューを受けた小泉進次郎氏は、「盛り上がりが感じられない選挙」、「熱狂なき勝利」と今回の選挙を振り返った。そんな状況で自民党が「多くの議席を与えていただけて、これから言い訳できない」と緊張と責任を噛み締めていた。彼は今回の選挙活動で「若者から『19歳なので、投票できないのが残念です』と言われたのが嬉しかった」と体験を明かし、そう思ってもらえる人を増やすことが今後の投票率を高めると“低投票率”に触れた。

櫻井翔がメインプレゼンターを務める『My Voice』は、働く世代の声をもとにゲストコメンテーターと考える企画であった。今回は“アベノミクスを評価しますか?”や“人口減少にともなう職場の人手不足”、そして“投票率”といったテーマを取り上げた。

“投票率”のテーマでは20代・30代の投票率が低い傾向にあることから、街で20代の有権者の声を集めた。

投票を終えた女子大生は、「自民党1強の今、1票だけでも小さい力になるし、何もしないよりはいいと思って」投票したという。女性会社員(24)は「せっかくの権利を放棄するのはもったいない。若い世代の声を届けるためにも、投票に行くことが大事だと思う」と語った。

一方で投票に行かなかった女子大生(20)に理由を聞くと、「上京したばかりなので、どこで投票できるかも知らないし興味が無い」と答えた。システムエンジニアの男性(24)は「スケジュールが埋まっていて、選挙に行く時間が無い。どうせ自民党が勝つだろうと思って」投票しないとのことだ。

「投票率を下げることで“僕の期待する政治家がいなかった”ことを言えればいいなと思い」投票しないという男子大学生(23)や、「候補者を知らないし、党によって提言も知らない。逆に適当に投票したら、そこが良くない党だったら“悪の一票”になるから怖くて行けない」と考える女子大生(20)など思いは様々だ。

“こんな選挙になれば行く”という問いには、20歳の女子大生2人から「選挙制度を分かりやすく説明してくれれば行ける」、「市町村のHPにどうやって投票するか載っていたが、さらに“ネット投票”もできたらいいのに」と意見が出ていた。

そうした街頭での受け答えをVTRで見たスタジオゲストのリディラバ代表理事・安部敏樹さんは、若者の多くがそのように捉えていると共感しており、「実際に“自分たちが投票して社会を変える実感がない”というのが本当の声だと思う」と感想を述べる。

乙武洋匡さんは、若者の啓発にも限界が見られ、より抜本的な選挙制度の改革が望まれるという。「今は、地域の利益の代表を送り出す制度のように思える。世代別の代表を送り出す発想もあって良い」と話し、“世代別の選挙区”として「20・30代の代表はこの人、40・50代の代表はこの人、60代以上の代表は…」と立候補する選挙制度のアイデアを示した。

クラウドファンディングサービス・READYFOR?代表の米良はるかさんは、乙武さんの考えに賛同しており、さらに少子高齢化が進む中で若者が全員投票しても高齢者の票の数が勝ると分析する。「政治家も高齢者へのアピールに力を入れることとなり、若い世代の関心が向かない」のが現実だという。

安部敏樹さんが子育て世代について、「子どものいる20代未満の若者が、子どもの分まで親が投票できる“ドメイン投票方式”を導入することで投票する気持ちが芽生えるのではないか」と斬新な案を示すと、乙武さんも「投票権は18歳と言わず、義務教育が終わったら与えて良いのでは。その年齢で働いている人もいて、納税もしているのに選挙権が無いのはおかしい」と考えを述べた。

また、BNPパリバ証券の中空麻奈さんは、「選挙はやりやすいことも大事だ。ネット投票や地域でもどこかの集会所だけでなく駅で投票するとか、利便性も考えるべき」と提案している。

自民党参議院議員の大沼瑞穂さんは、自らの選挙を振り返って20・30代の支持が多いと感じたことから、「若い政治家が出てくると、若い人も投票するのではないか」と語り、民主党参議院議員の安井美沙子さんは「もっと小さい時から選挙のことをきちんと教育すべき。公民の授業でリアルに選挙に行くとどうなるかを、安部敏樹さんのような方の体験者の話も入れながら教えると良いのではないか」と提案した。

様々な意見やアイデアを聞いて、櫻井翔は「若い世代の政治への関心をどうやって高めていくのか。それもまた、我々若い世代の課題だ」と結んで『My Voice』を終えた。

『ZERO』ではこれまでも選挙での投票を呼びかけてきただけに、櫻井も今回の低投票率についてエンディングで「ショックな数字だった」と心境を明かす。また、「街の声を聞いても、自分たち世代の生活と政治の距離を感じてしまう。私たちの世代に政治も近づいて欲しいし、一方で、私たちの世代も政治に関心を持つことが必要だ」と述べた。

メインキャスターの村尾信尚さんは、現状について「有権者と政治の距離が開く一方で、政府のみが強くなっていくことが不安だ」と語り、「とにかく若い人たちに、社会のいろいろな出来事を我が事のように感じて、そして考えてもらいたい」と呼びかけた。

村尾さんが「そういう意味でメディアが果たす役割の大きさを改めて感じた」とまとめると櫻井翔もうなずいていたが、この時間帯に、あるいは録画してでも『My Voice』を見る若者がどれほどいるのか。できれば選挙時だけでなく見やすい時間帯にこのような番組を企画して欲しい。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)