公共の建物の中や礼拝所、交通機関などで見知らぬ男女が同席することを拒む宗教、文化が世の中には存在する。このほどアメリカから祖国イスラエルに向かった“超正統派ユダヤ教徒”の男性たちは…!?
ニューヨークの24日午前、ユダヤ暦の新年祭「ローシュ・ハッシャーナー」にあわせて大変な数のユダヤ人がイスラエルに戻った中、エル・アル航空のフライトを利用した“超正統派ユダヤ教徒”の男性客が、彼らの誇り高き伝統でもある“こだわり”ゆえに機内でトラブルを起こしていたことを米メディア『nypost.com』が伝えている。
彼らは搭乗するも自分の座席が女性の隣であると知り、血相を変えて他の乗客に座席を交換してほしいと願い出たという。しかし次々に断られ、機長は「全員が着席しない限り離陸しません」と繰り返しアナウンス。しばらくして教徒らは渋々自分の座席に着いたが、飛行機が飛び立つやいなや通路に飛び出し大声で祈り始めたため、機内は騒然となったという。
同じようなケースで、イスラム教徒の女性客が見知らぬ男性客と隣同士に座ることを拒み、客室乗務員に座席の変更を願い出るというのはよくある話だ。すべては彼らが幼い頃から守ってきた厳しい戒律のせい。超正統派ユダヤ教徒も性別に強いこだわりがあり、男性にとって女性と一緒の空間は居心地が悪く、屈辱的だと感じてしまうという。だがそんな彼らについて理解していない乗客も多く、イスラエルのメディアの取材に「11時間もの悪夢のようなフライトだった」と漏らした者もいるようだ。
東ヨーロッパの流れをくむ黒いハット、ヒゲを愛し、白シャツに黒のスーツという独特のスタイルを誇るイスラエル超正統派ユダヤ教徒の男性たち。子供の時から男女別の公園で遊び、バスの停留所も男女別という村もあるという。ニューヨーカーらも、この世の中にはさまざまな宗教や文化が存在することに改めて驚いているもようだ。
※ 画像はnypost.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)